ポンド円は166円を挟んで上下動 英国債にとっての朗報は既に終わっている=NY為替
きょうのポンド円は上げを一服させており、166円ちょうどを挟んで上下動している。値動きはあるものの方向感はない。リスク回避のドル買いが優勢となる中でドル円は上昇しているものの、ポンドが急速に戻り売りに押されており、相殺されている格好。
トラス首相は本日、クワーテング財務相を更迭し、大型減税策を修正。法人税の引き上げ凍結を撤回すると発表し、劇的に方針転換した。波乱の展開を見せていた英国債も落ち着き、ロンドン時間には英10年債利回りは4%を下回っていたが、NY時間にかけて再び上昇している。
市場からは、英国債にとっての朗報は恐らく既に終わっているとの声も出ている。法人税を予定通りに引き上げ、来年度は120億ポンドの税収増が見込まれるものの、今年度のエネルギ関連の補助金は600億ポンドに上るとも言われている。一方、英中銀は今週中に英国債の緊急購入を終了し、逆に今月末までに売却を開始する予定となっている。ただ、延期論も出ている状況。
GBP/JPY 166.09 USD/JPY 148.74 GBP/USD 1.1166
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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