ユーロの回復能力は限定的との見方も=NY為替
前日の米消費者物価指数(CPI)を受けた動揺から一夜明け、NY為替市場も落ち着きを取り戻している。きょうはドル買いが一服しており、ユーロドルはパリティ(1.00ドル)付近まで買戻されている。しかし、積極的に買戻しを試す雰囲気までは出ず、1.00ドル台に入ると戻り売り圧力も強まるようだ。
FRBがタカ派姿勢を維持している間はユーロの上昇余地は限られ、前日発表された予想を上回る米消費者物価指数(CPI)を踏まえて、この状況は当面変わりそうもないとの指摘も出ている。8月の米CPIは期待ほど低下せず、コアインフレは逆に上昇した。そのことはユーロドルの回復の試みを打ち砕いたという。
ECBの追加利上げ、ウクライナ情勢の進展、EUのエネルギー価格高騰への対策といった、ユーロを持ち上げそうな材料も、ユーロの買い戻しの機運を高めるまでは行かず、弾力性を維持する程度に留めるという。
EUR/USD 0.9994 EUR/JPY 142.67 EUR/GBP 0.8640
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。