ダウ平均は反落 インフレ、利上げ期待の中でIT・ハイテク株に調整売りが強まる=米国株前半
NY株式3日(NY時間12:58)
ダウ平均 34483.56(-156.23 -0.45%)
ナスダック 15011.49(-369.83 -2.40%)
CME日経平均先物 27695(大証終比:-375 -1.35%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。インフレやオミクロン株への懸念で株式市場は不安定な動きが続いている。きょうはIT・ハイテク株への調整売りが強まっており全体相場を圧迫する中、ナスダックは2%超の急落。
朝方発表になった11月の米雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)が予想の半分以下だった。しかし、失業率が大幅に低下しており、FRBの正常化スタンスに影響を与えるものではないと見られているようだ。米雇用統計後にブラード・セントルイス連銀総裁の発言が伝わっていたが、「4.2%の失業率はFRBの支援解除に向けた良い事例」と述べていた。
一方、インフレ指標の一環として、平均賃金の動向が注目されているが、今回発表の数字は予想こそ下回ったものの、インフレ上昇の長期化への懸念を正当化する内容ではあった。きょうの米雇用統計は15日に結果が発表されるFOMCが、今週のパウエルFRB議長の議会証言を踏襲する内容になるとの見方を補強する数字と受け止められているものと思われる。
インフレおよび、早期利上げへの期待で今後、金利は上昇局面を迎え、企業価値が割高になっているIT・ハイテクなどの成長株は年末に向けた調整が強まっている模様。
南アフリカで確認された新型ウイルス感染の症例数は、火曜日からオミクロン株が広がるにつれてほぼ4倍になった。同国の国立感染症研究所によると、過去24時間に1万6055件の感染を確認し、陽性率は火曜日の16.5%から24.3%に加速した。パンデミックが始まってからの南アフリカの感染症研究では、オミクロン株による再感染のリスクが以前のどの株よりも3倍高いことは判明している。
アップル<AAPL>が一時160ドル台まで下落。アイフォーンを所有している米国務省の職員がハッキングされたと報じられた。イスラエルを拠点とするNSOグループが開発したスパイウェアを使用して、何者かが米国務省職員の所有するアイフォーンをハッキングしたという。
電子署名のドキュサイン<DOCU>が大幅安。前日引け後に8-10月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、重要な指標であるビリング(未収請求を考慮した売上高)が予想を下回ったことに失望感を強めている模様。また、第4四半期の売上高が予想を下回ったことも嫌気されているようだ。
アップル<AAPL> 161.65(-2.11 -1.29%)
マイクロソフト<MSFT> 320.26(-9.23 -2.80%)
アマゾン<AMZN> 3376.70(-60.66 -1.76%)
アルファベットC<GOOG> 2833.96(-41.57 -1.45%)
テスラ<TSLA> 1018.94(-65.66 -6.05%)
メタ<FB> 303.63(-6.76 -2.18%)
AMD<AMD> 142.46(-8.22 -5.46%)
エヌビディア<NVDA> 304.16(-17.10 -5.32%)
ツイッター<TWTR> 41.50(-1.16 -2.71%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。