【これからの見通し】ドル買いが続くのか、米雇用統計に注目集まる
【これからの見通し】ドル買いが続くのか、米雇用統計に注目集まる
今週は、週前半に神経質な上下動となったあと、米ADP雇用統計が強かった辺りからドル買いの動きが強まっている。これまでインフレ期待が米FRBの出口戦略開始への思惑を広げていたが、雇用関連指標の回復がその見方に対するネックとなっていた。しかし、次第に雇用指標に好結果がみられるようになり、米債利回りの上昇とともにドル買いの動きが強まってきている。
米ADP雇用統計は強かったが、きょう発表される米雇用統計はどうか。市場の注目が集まっている。5月失業率は前回の6.1%から5.9%へと低下する見込み。注目度の高い非農業部門雇用者数の伸びは67.4万人とよそうされており、前回鈍化した26.6万人からの回復が見込まれている。発表後の動向が来週のドル相場の方向性に大きく影響しそうだ。
このあとの海外市場で発表される経済指標は、ユーロ圏小売売上高(4月)、米雇用統計(5月)、カナダ雇用統計(5月)、米耐久財受注・確報値(4月)、米製造業新規受注(4月)、カナダIvey購買担当者景況感指数(5月)など。
発言イベント関連は、金融と気候変動巡る会議「グリーンスワン2021」に黒田日銀総裁、パウエルFRB議長、ラガルドECB総裁、 中国人民銀行易総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁などの主要金融当局者らが一堂に会する。また、G7財務相会合にイエレン米財務長官が出席する。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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