リスク選好のドル安の動き、ドル円は103円台前半へ=ロンドン為替概況
リスク選好のドル安の動き、ドル円は103円台前半へ=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、リスク選好のドル安の動き。独仏ユーロ圏といった一連の欧州PMI速報値が製造業、非製造業ともに予想以上の改善を示したことがユーロ買いにつながったほか、ポンドにとってはフォンデアライエンEU委員長が「貿易交渉は合意に向けた道筋となっている」との交渉姿勢を示したことがポンド買いにもつながった。まだ漁業権などに課題が残るが、少しずつ前進している印象もみられている。前日の米株高を受けて欧州株も堅調に取引を開始し、欧州PMIの改善を受けて一段高になっている。ユーロドルは1.21台半ばが固く、一時1.22台乗せ。ポンドドルは1.34台後半から1.35台乗せへと上昇している。ドル円は103円台半ばから103円台前半へと軟化。クロス円は局面ごとに方向が定まらずおおむねやや円安方向に動いている。ユーロ円は126円近辺、ポンド円は139円台後半での取引。豪ドル/ドルは0.75台後半、豪ドル円78円台前半での推移。
ドル円は103円台前半での取引。前日NY市場やきょうの東京市場を通して軟調な展開が続いている。ロンドン市場でも一段安となり、安値を103.26レベルまで広げている。欧州株が堅調に推移しており、リスク選好のドル安に押される格好。11月6日安値103.18レベルを視野に入れる動き。
ユーロドルは1.22近辺での取引。東京市場では1.21台半ばから後半へとじり高の動きがみられた。ロンドン市場では強い欧州PMI速報値の発表を受けて一気に1.22台乗せ。一時1.2212レベルまで買われた。ユーロ円はドル円の下押しとともに125.71レベルまで下げたあと、一気に126.19レベルまで反発した。フランス、ドイツと12月のPMI速報値が事前予想や前回値を大きく上回る結果となったことがユーロ買い反応を広げた。前日の米株高を受けて買い先行となった欧州株は一段高となった。
ポンドドルは1.35台前半での取引。前日から水準を上げてきているが、ロンドン市場で一段高となっている。1.34台半ばから1.3521レベルまで高値を伸ばした。ポンド円は139円台前半から振幅しつつも一時139.77レベルまで高値を伸ばしている。フォンデアライエンEU委員長が「貿易交渉は合意に向けた道筋となっている」との交渉姿勢を示したことがポンド買いにもつながった。まだ漁業権などに課題が残るが、少しずつ前進している印象もみられている。対ユーロでは0.90台前半を中心に振幅しており前日からのユーロ安・ポンド高水準で推移している。この日発表された英国のPMI速報値も前回から上昇している。世界初のワクチン接種開始などの動きが今後の経済回復への期待につながっているようだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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