【これからの見通し】株高で円安のパターンに、ドル相場は調整の動き交錯に
【これからの見通し】株高で円安のパターンに、ドル相場は調整の動き交錯に
今週は再び新型コロナワクチンの話題で株式市場が盛り上がりをみせている。為替市場では、ドル円とクロス円の上昇が目立っている。これまで、リスク選好のドル売りの流れがみられていたが、昨日のNY市場での調整の動きでやや混沌としてきたようだ。ドル円103円台で、ユーロドルは1.19台ではドル買いのフローが待ち構えていた。米債利回りの低下も一服しており、ドル安にはブレーキが掛けられている。
個別通貨ではポンド買いの勢いが続くのかどうかが注目される。新型コロナ対策ではジョンソン英首相が全国的なロックダウンから地域限定的な3段階の対応へと切り替えた。経済へのダメージを緩和することが目的だ。さらに、英国とEUとの貿易交渉では合意への期待が続いている。内容はともかく、たとえ暫定合意であっても決裂だけは回避される見込みが広がってきているようだ。薄氷を踏む状況ではあるが、ポンドには昨日のアストラゼネカの追い風も吹いている。
この後の海外市場で発表される経済指標は、ドイツ実質GDP・確報値(第3四半期)、ドイツIfo景況感指数(11月)、香港貿易収支(10月)、米S&Pケースシラー住宅価格(9月)、米FHFA住宅価格指数(9月)、米コンファレンスボード消費者信頼感指数(9月)など。
発言イベント関連は、ハスケル英中銀委員、黒田日銀総裁、レーン・フィンランド中銀総裁、ブラード・セントルイス連銀総裁、シュナーベルECB理事、ラガルドECB総裁、ウィリアムズNY連銀総裁、クラリダFRB副議長、レーンECBチーフエコノミスト、デコス・スペイン中銀総裁などの講演およびイベント参加が予定されている。米7年債入札(560億ドル)が実施される。米主要企業決算は、ベストバイ、デル、ギャップ、アナログデバイセズ、HPなど。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。