【これからの見通し】リスク警戒ムード広がる展開、ドル買い圧力
【これからの見通し】リスク警戒ムード広がる展開、ドル買い圧力
昨日の週明けマーケットは各国市場で株式相場が下落した。米国や英欧でも新型コロナ感染拡大や行動制限の再導入の動きが懸念されている。さらに、金融機関のマネーロンダリングに関する報道もあって銀行株が売られた。きょうのアジア市場でも、香港、上海、シドニーなどの主要市場が続落している。時間外取引での米株先物も売りが優勢。
そのなかで為替市場ではリスク回避的なドル買いの動きに押されている。昨日のロンドン午前まではドル円が一時104円ちょうどに下落するなど円買いが優勢だったが、NY市場では一気に105円手前水準まで買い戻しが入っていた。ユーロドルやポンドドルではロンドン・NY両市場を通してドル買いに押される動きが続いた。ユーロドルは1.18台後半から1.17台前半まで、ポンドドルは1.29台半ばから1.28台割れまで一時下落した。
足元のアジア時間にはドル円とクロス円が上値重く推移。ユーロドルなどは小戻ししたあとは揉み合いとなっている。時間帯によってリスク回避が円買いとドル買いに分かれており、前日のパターンだと、軽い調整のあとに再びドル買いとなるが、この後の株式動向次第ととなりそうだ。
このあとの経済指標発表予定は、香港国際収支(第2四半期)、米中古住宅販売件数(8月)、ユーロ圏消費者信頼感・速報値(9月)など、比較的少ない。米中古住宅販売件数は年率換算600万戸前後の予想で、前回の586万戸から上昇する見込み。
発言・イベント関連の予定が多い。 パウエル米FRB議長、ムニューシン米財務長官による議会証言(下院金融サービス委員会)が最も注目されそうだ。その他にも、ベイリー英中銀総裁、ビルロワデガロー仏中銀総裁、パネッタECB理事、レーンECBチーフ・エコノミスト、エバンズ・シカゴ連銀総裁、バーキン・リッチモンド連銀総裁、ボステック・アトランタ連銀総裁などの講演やイベント参加が相次ぐ。また、米2年債入札(520億ドル)が実施される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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