インド中銀の議事要旨「インフレ高進で政策運営に制約」と指摘
インドの中央銀行にあたるインド準備銀行は先週、8月の金融政策会合の議事要旨を公表した。8月6日の金融政策委員会(MPC)では、政策金利のレポレートを4.0%に据え置いていた。足もとで消費者物価が上昇していることから、インフレ動向を注視する一方で、新型コロナウイルス危機を踏まえ、緩和スタンスを必要な限り維持する方針を示していた。
公表された議事要旨によれば、ほぼすべての委員がインフレの先行き不透明感を強調するとともに、MPCの政策運営がインフレ目標維持の責務により制約される中で、景気回復のための追加財政措置の必要性を指摘。最近のインフレ高進により、成長支援に向けた中銀の政策運営が制約される可能性があるとの見方が示されたほか、政府による追加の財政出動が必要だとも指摘した。
インド政府は新型コロナウイルスの感染封じ込めと経済の下支えに苦慮しているが、上記から、インド中銀はインフレ高進に苦慮していることがわかった。これに関してブルームバーグは24日、インドの債券が「インフレショックなら大きな打撃か」というニュースを伝えている。
ブルームバーグでは、最近の米インフレ率上昇が世界市場の前兆なら、インドの債券投資にとって悪いニュースとなる可能性があると指摘。新興国10カ国を対象とした調査によると、ロシア、メキシコのほか、インドの債券は消費者物価の上昇に対して最もぜい弱であるように見えるとした。インフレ調整後の実質債券利回りは、過去3年間の平均との比較において10カ国で最も低い水準にあるとしている。すなわち、現時点では初期段階のインフレ兆候が、世界的な物価ショックの前触れとなった場合、インドなどの債券は対応余地が最も小さい。
インドルピー円は4月以降、おおむね1.40円~1.44円のレンジ内で推移しており、足もとはその下限からのリバウンド局面にある。ただ、戻り高値を6月以降は徐々に切り下げてきており、上値の重さからレンジを下抜けるリスクがある点には留意すべきだろう。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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