ドル買い戻し優勢に 米雇用統計は予想上回るもペース鈍化に懸念=NY為替概況

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 きょうのNY為替市場はドル買い戻しが優勢となり、ドル円も買い戻しが優勢となった。一時106円台に上昇する場面もみられている。この日は米雇用統計が発表になったが、非農業部門雇用者数(NFP)は176.3万人増と予想を上回った。失業率も10.2%に低下した。労働市場の改善を示す内容ではあったが、改善のペースが鈍化したことに懸念も示されている。米労働市場の回復基調を示唆したというよりも、「7月は弱さを見せなかった程度」との指摘も出ていた。

 トランプ大統領がきのう、国家安全保障上のリスクを理由に、TikTokを運営するバイトダンスと、WeChatを運営するテンセントとの取引を禁じる大統領令に署名したことで、米中対立への懸念が強まっている。また、米追加経済対策は依然として協議が難航しており、失業給付の上乗せで意見の隔たりが大きいようだ。

 為替市場では、このところのドル安に過熱感も出ており、夏休みシーズンの中での米雇用統計の通過ということもあり、ひとまず、ドルショートのポジション調整が出ていたものと思われる。ドル円については106円台に一時上昇したが、ドル安期待は根強く、上値での売り推奨の声も聞かれる。

 ユーロドルは戻り売りが優勢。米雇用統計の発表直後は買いも見られていたが、直ぐに上値を抑えられたことで、逆に戻り売りを強めたようだ。1.18ドルちょうど付近の買いも吸収し、一時1.1760ドル近辺まで下げ幅を拡大。

 先月からの急上昇でユーロドルはすでに過熱気味になっており、週足ベースでは先週までで6週間連続での陽線だった。過熱感を測るRSIも一時80台まで上昇するなど、かなり過熱感も出ている。ここにきて買い疲れも出ているのかもしれない。もし、しばらく調整が続くとすれば、21日線までの下落も想定される。その場合、1.16ドル台への下落の可能性もありそうだ。本日の21日線は1.1620ドル付近に来ていた。ただ、米経済の回復に不透明感が出ていることや、米大統領選も混沌とする中で、ドルを強気で見ている向きは少なく、ユーロドルの下値は買いの好機との見方も根強い。

 ポンドドルもきょうは利益確定売りに押され1.30ドル台前半まで一時下落。ただ、1.30ドル台は維持され、1.30ドル台半ばまで戻す展開となった。

 来週は4-6月期の英GDPが発表され、歴代最悪の前期比20.5%のマイナス成長が見込まれている。第1四半期は2.2%のマイナス成長だったことから、2四半期連続でのマイナス成長となる。予想通りであれば、スペインの18.5%を超え、欧州ではパンデミックの影響を最も深刻に受けた国の1つとなりそうだ。前日は英中銀金融政策委員会(MPC)後にベイリー英中銀総裁がマイナス金利に否定的なコメントを述べていたが、市場ではなお、その期待が根強く、EUとの貿易交渉を含めた今後の情勢の進展次第では、マイナス金利への期待が早々に復活する可能性は高いとみる向きも少なくない。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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執筆者 : MINKABU PRESS

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