ドル円は再び105円台に下落 従来のリスク選好のドル売りの気配も=NY為替
きょうの為替市場はNY時間に入ってドル売りが優勢となっており、ドル円は再び105円台に下落している。原油や金といった商品相場が上昇しているほか、TikTokを巡って米中対立がエスカレートを見せる中でも米株が底堅く推移しており、従来のリスク選好のドル売りが出ているのかもしれない。
ドル円は106.20円付近まで上昇していたものの、日本時間0時のロンドンフィキシングにかけて戻り売りが強まっており、ストップを巻き込んで105.75円付近まで下落する場面もみられた。ただ、105円台に入ると押し目買いも入るようで、下押しする動きまでは見られていない。
米中対立については、人気動画アプリ「TikTok」を巡り、トランプ大統領が9月15日までにTikTokの米事業を売却するよう要請しており、それができなければ、営業停止にするとしている。マイクロソフトが買収交渉に乗り出しているが、中国政府はマイクロソフトによる買収を受け入れず、売却を余儀なくされた場合は米国に対して対抗措置を取る可能性があると伝わっていた。
また、追加経済対策を巡って米議会での与野党の協議がなお難航している。ただ、市場の反応は比較的落ち着いており、法案の進展を待っている状況のようだ。
前日は21日線に接近する場面もみられたものの、上抜けることなく伸び悩んでいる。本日の21日線は106.50円付近に来ているが、根強いドル安期待の中で、その水準での上値抵抗は強いようだ。
USD/JPY 105.88
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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