ポンドが底堅く推移、19日に英議会で採決=ロンドン為替概況
ポンドが底堅く推移、19日に英議会で採決=ロンドン為替概況
18日のロンドン市場は、ポンドが底堅い動き。東京市場では軟調だったが、ロンドン勢は買いを先行させている。ポンドドルは一時1.29台乗せ、ポンド円は140円台前半へと上昇。ラムズデン英中銀副総裁は、国内のインフレ圧力が増大しつつある、円滑なEU離脱なら利上げが検討の対象になる、と述べたが、報道時はポンド買いには反応せず。離脱案採決後の現地20日夜(日本時間21日早朝)にアジア外為市場を注視、としており、結果を受けた市場動向を気にしていた。コベニー・アイルランド外相は、合意が拒否された場合、アイルランドは離脱延期を強く支持する、メルケル独首相も同様の発言したが、特段の反応はなかった。ドル円、クロス円は東京市場の下げを消す動き。わずかに高値を伸ばしたが、小幅の値動きにとどまっている。米債利回りが小幅上昇も、欧州株や米株先物は小安い。19日の英議会での離脱合意案の採決待ちとなっている。
ドル円は108円台後半での取引。東京市場からの狭いレンジ取引が続いている。ロンドン序盤は108.50台での揉み合いだったが、米債利回りの上昇とともに108.72レベルまで高値を広げた。ただ、安値からのレンジは20銭にとどまっている。欧州株は方向性に欠ける動きが続いている。雨宮日銀副総裁は、経済・物価の中心見通し、海外動向中心に下振れリスク大きい、米中貿易摩擦の激化、ひとまず回避されたがなお予断許さない、などと全国信用組合大会であいさつした。内閣府月例経済報告では、景気は輸出を中心に弱さが長引いている、と総括判断が下方修正された。
ユーロドルは1.11台前半での取引。序盤に1.1115レベル、中盤に1.1140近辺とレンジを広げた。前日からの上昇の流れが継続している。ユーロ円は120.68レベルまで軟化したあと、買いに転じており高値を121円台乗せに伸ばしている。ポンドや円相場をにらんだ取引にとどまっている。8月のユーロ圏経常収支は前月から黒字幅が拡大したが、発表時には特段の反応はみられなかった。
ポンドドルは1.28台後半での取引。朝方に1.2840レベルまで軟化したが、その後は買いが優勢となり、1.2920レベルまで上昇した。ポンド円は139.35レベルまで売られた後は、上昇に転じており高値を140.40近辺に伸ばした。ただ、前日の大幅な値動きから見れば、調整的な動きにとどまっている。あすの英議会での離脱案採決に関心が集まっており、相場は待ちの姿勢となっている。ラムズデン英中銀副総裁は、国内のインフレ圧力が増大しつつある、円滑なEU離脱なら利上げが検討の対象になる、と述べたが、報道時はポンド買いには反応せず。離脱案採決後の現地20日夜(日本時間21日早朝)にアジア外為市場を注視、としており、結果を受けた市場動向を気にしていた。コベニー・アイルランド外相は、合意が拒否された場合、アイルランドは離脱延期を強く支持する、と発言したが、特段の反応はなかった。
MINKABU PRESS 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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