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リスク回避の動き一服でドル円は106円台 ドイツの財政拡大観測もフォロー=NY為替概況

今日の為替 

 きょうのNY為替市場、ドル円は106.30円付近での上下動が続いた。米株や米国債利回りが上昇しており、きょうの市場は先行き不安感を後退させている。米中貿易問題に関する前日のトランプ大統領のコメントが楽観的なムードにしたほか、またドイツ政府が、景気後退に陥った場合は財政赤字拡大の準備をしているとの報道も流れ、ドイツの景気配慮の動きもフォローとなっていたようだ。

 きのう米10年債利回りが一時1.5%を割り込んだことで達成感も出ているのか、米国債利回りの下げをにらんだリスク回避の円高は一服している模様。

 ドル円は一時106.50円近辺まで上昇。しかし、ここ数日の動きと同様に107円を目指す動きまでは見られていない。105円台に下落すると買いも入るようになってきたようだが、上値では戻り待ちの売りも多く投資家はなお下値模索を続けている印象もある。

 ユーロドルはNY時間に入って買い戻しが優勢。ドイツのシュピーゲル誌の報道に反応した模様。ドイツのメルケル首相とショルツ財務相はドイツが景気後退に陥った場合、財政赤字を拡大させる準備をしていると報じた。景気低迷による税収不足を国債の発行増で相殺させる可能性があるという。ドイツはプラス成長時の財政赤字はGDPの0.35%までが上限と憲法で定めているが、景気後退に陥った場合は規制を緩和してもよいルールとなっている。

 この報道が伝わるとユーロドルは買い戻しが強まり、一時1.11ドル台まで買い戻された。ただ、ユーロドルは次第に上値が重くなってきている。前日のレーン・フィンランド中銀総裁の発言でECBの追加緩和は予想以上の規模になるのではとの期待が市場に強まっている。同総裁は「世界経済の減速が相当かつ十分な債券購入をECBに実施させる」と述べていた。米国債のイールドカーブのフラット化も一服しており、ドル売りが緩んでいることもユーロドルの売りを誘っている面もありそうだ。きょうは一時1.1070ドル近辺まで下落していた。

 ポンドは買い戻しが続き、ポンドドルは一時1.2175ドル近辺まで上昇する場面が見られた。今週はポンド買いが目立ち、対ドルのみならず、対ユーロ、円でもポンドは買戻しが優勢となっている。ポンドドルは週足で5週間ぶりの陽線を示現しそうな気配だ。21日線が1.2220ドル付近に来ており、目先の上値レジスタンスとして意識される。

 野党労働党のコービン党首がジョンソン政権に内閣不信任案の投票を求めている。そのほか同党首は合意なき離脱を阻止するため自らを首班とする暫定政権を発足させる案を提示している。ただ、さすがにそれには抵抗感も出ているようだ。これらの動きに市場も合意なき離脱への懸念を緩めており、その確率を35%程度に低下させている模様。ポンドは先週までの継続的な下げで過熱感も強まっており、下値では買い戻しも出ているようだ。ただ、合意なき離脱への懸念は根強く、あくまで自律反発の範囲ではある。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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