ユーロドル、1.12ドルを完全ブレイクなら1.11ドル台前半も警戒=NY為替
ユーロドルはNY時間に入ってやや買い戻しが強まっており、1.1230ドル近辺での推移となっている。今週に入ってドル安の動きも一服しており、ユーロドルは再び下値模索の動きが見られている。きょうは1.12ドルちょうど付近まで下落する場面も見られたが、その付近ではオプションがらみなど買いオーダーも観測され、1.12ドル台は維持されている。強い下値抵抗となっている模様。
市場は今月末のFRBの利下げに関して、ある程度織り込んだ節もある中で、ECBの追加緩和に注目し始めている。来週がECB理事会だが、そこでの政策変更はないことが見込まれているものの、利下げや債券購入の可能性を強く示唆してくると見られているようだ。
FRBが市場の期待通りに利下げを実施してきたとしても、年内2回までであれば、為替市場はドル高の流れが続くとの見方も出てきている。今週発表になった米小売売上高は予想を上回る強い内容だったが、米雇用統計以降発表になっている米経済指標は堅調な内容が多く見られることから、市場の期待ほどFRBは利下げはできないとの見方もあるようだ。
そのような中でユーロドルが1.12ドルを完全ブレイクするようであれば、5月安値の1.11ドル台前半を試す動きも警戒される状況。
EUR/USD 1.1225 EUR/JPY 121.35 EUR/GBP 0.9023
minkabu PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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