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欧州通貨高・ドル安が続く ドル円は113円台前半=NY為替後半

為替 


 NY時間の終盤に入ってドル円は113円台前半での値動きとなている。きょうのNY為替市場は、ここ数日とは逆に欧州通貨の買い戻しが優勢で、相対的にドル売りが優勢となっている。その動きにドル円も上値を重くしてる。特にメイ英首相の保守党党首としての不信任投票がきょう実施されるが、過半数獲得しそうな情勢で、ひとまず安心感に繋がっているようだ。

 ドル円は一時113.15円付近まで下落したが113円台は維持している。きょうはトランプ大統領の発言を受けて米中貿易協議に関し楽観的な見方が強まり米株が反発している。トランプ大統領は、ファーウェイのCFOがカナダで逮捕された問題について、米国の安全保障と米中貿易協議の進展に資するなら、米司法省に介入する考えを示した。交渉の材料になる可能性があり、進展次第では釈放される可能性もあると述べている。また、中国が米国から大量の大豆を購入し始めたことを明らかにしたほか、自動車については、中国が近く米輸入車への関税を40%から15%に引き下げるとの見方も示した。

 そのほか、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、中国が外国企業に対する市場開放を拡大する方向で取り組んでおり、これは「中国製造2025」の計画変更を示しているとも伝えていた。

 この動きに人民元がオフショア市場で上昇したこともドル円を圧迫しているとの指摘も聞かれた。ただ、ドル円は21日線は維持されている状況。一方で、上値が重い状況にも変化はない。

 この日は米消費者物価指数(CPI)が発表になっていたが、コア指数で前年比2.2%と前回よりは高い水準であったが、2%付近から上振れる気配まではない。CPIは、FRBが政策目標として参照しているPCEデフレータよりは若干高めに出る傾向があるが、米インフレは概ね、FRBの目標である2%付近での推移といったところ。来週の利上げには影響はなさそうだ。

 ユーロは買いが強まり、ユーロドルは1.1385ドル近辺、ユーロ円は128.80円近辺まで一時上昇した。きょうは2つの買い材料が出ている。イタリアの予算案を巡ってイタリアのコンテ首相と欧州委員会のユンケル委員長が会談を行っていたが、コンテ首相はEUに対して2019年の財政赤字目標を2.04%を提案したと伝わっている。EU側は1.95%を要望しているが、当初の2.4%よりはイタリアもだいぶ譲歩しており、歩み寄れそうな気配だ。

 また、ドイツ政府がドイツ銀行とコメルツ銀の合併による再建計画を強化すると報じられていた。合併を加速させるため減税も視野に入れているという。両行の株価も上昇し、ユーロもポジティブに反応していた。

 ユーロドルはきょうの上げで、1.1360ドル付近に来ている21日線水準を回復しており、1.14ドル台を再度試しに行くか注目される動き。

 ポンドは買い戻しが強まり、ポンドドルは1.26ドル台半ば、ポンド円は143円台を回復した。きのう、与党・保守党内で離脱強硬を主張するユーロピアン・リサーチ・グループ(ERG)から1922年委員会に対し、メイ首相の党首としての不信任投票を促す書簡が提出された。これを受け同委員会のブレイディ委員長が突如、きょう不信任投票を実施することを発表。

 情勢はメイ首相が優勢で過半数を獲得しそうな勢い。保守党議員317名(過半数159)のうち、少なくとも185名がメイ首相を支持しているとも伝わっている。メイ英首相は保守党議員に対して、次の総選挙には出馬しない意向を示したとも伝わっている。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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