【通貨別まとめと見通し】ポンド円: 円台半ばの壁を突破し後半へステージ移行、 円大台定着に向けたエネルギー蓄積が続く
【通貨別まとめと見通し】ポンド円: 円台半ばの壁を突破し後半へステージ移行、 円大台定着に向けたエネルギー蓄積が続く
先週(5月25日〜6月1日)のまとめ
先週のポンド円は、前回意識されていた「 円の厚い壁」を明確に上抜け、一時 円まで上値を伸ばすなど、長期的な上昇トレンドのステージを一段引き上げる1週間となった。期間中、27日(水)には一時 円まで突発的に吹き上げる場面や、翌28日(木)には一時 円まで深く調整する場面など、ポンド特有のボラティリティの高さ(上下の長いヒゲ)を見せたものの、下値では強固な押し目買いを確認。週末から週明け1日(月)にかけては 円台を維持し、 円の大台復帰を目前に控えた足固めの展開となった。
円台半ばの突破と突発的な上値トライ(5月25日〜27日)
週明け25日(月)に 円台を奪還した流れを引き継ぎ、26日(火)には 円台をクリアして一時 円まで上昇。さらに27日(水)には、それまで強力な抵抗帯だった 円を明確に突破すると、17:00台にショートカバーを巻き込む形で一時 円までフラッシュ的に上値を急伸させる場面を記録した。しかし、大台付近での日本当局による介入警戒感や実需の利益確定売りに押され、引けにかけては 円台へと急速に押し戻された。
下ヒゲでのサポート確認と 円台後半での足固め(5月28日〜30日)
27日後半の失速の流れは一時的に売りを誘い、28日(木)0:00台には一時 円まで水準を切り下げた。しかし、かつてのレジスタンスゾーン( 円台半ば)が今回は強固な支持線として機能し、即座に猛烈な押し目買いが入ってV字反発を達成。その後、29日(金)から30日(土朝)にかけては、 円付近を完全に下値支持(ロールリバーサル)とした形でじりじりと下値を切り上げ、一時 円の直近高値を記録。週末は 円と、 円台後半の高値圏を維持してクローズした。
週明けの 円大台攻防と足元の揉み合い(6月1日〜2日現在)
週明け6月1日(月)に入ると、東京時間から欧州時間(15:00台)にかけて再び円売りに傾き、前週高値に並ぶ一時 円まで上昇し、 円の大台を激しくテストした。しかし、ここでも大台突破には一歩届かず、NY時間にかけては一時 円まで緩やかな調整を挟む展開となった(終値 円)。 本日6月2日(火)午前現在、直近では 円台(安値 円、11:00時点 円)へと再浮上。 円台半ばのサポートの強固さを改めて証明したことで、 円の壁を崩すための準備を順調に整えている格好だ。
ファンダメンタルズ分析
先週から今週にかけてのファンダメンタルズは、「英国のインフレ粘着性と利下げ先送り思惑」と「 円手前での日本当局の為替介入リスク」の激しい綱引きが大きな背景となっている。
• 英国側(ポンド下支え): イングランド銀行(BOE)当局者から、サービスインフレや賃金伸び率の高止まりを警戒し、早期の利下げ開始に対して慎重な姿勢(タカ派寄り)を示す発言が相次いでいる。他の中央銀行(ECBなど)に比べて利下げ開始時期が遅れるとの思惑が、ポンド買い・円売りの強力な燃料となり、下値を大きく支えた。
• 日本側(上値の重さと底堅さ): 円の大台、あるいは27日のように一時的に 円台に接近・突入する局面では、常に関係当局による「実質的な為替介入への恐怖心」が強力な心理的レジスタンスとして機能した。しかし、根本的な日英金利差の大きさが意識されるため、 円や 円への調整局面は結果的に「格好の押し目買い好機」と捉えられ、歩みを止めることなく円売り再開へとつながっている。
テクニカル分析
• トレンド: 短期的には「 円」の厚い壁を明確に上抜け、上昇トレンドの主戦場が「 円」のレンジへと一段切り上がった。27日の突発的な吹き上げ( 円)や28日の急調整( 円)といった上下の長いヒゲを経て市場のポジションが綺麗に整理され、足元では堅調な下値切り上げを継続している。
• レジスタンス1: (直近30日および1日に再三阻まれた心理的節目。ここをクリアすれば上値が一段と軽くなる)
• レジスタンス2: (かつての重要支持線・現在は強力なレジスタンスとして意識される防衛線)
• レジスタンス3: (5月27日の突発的高値 円を基準とする大台抵抗帯)
• サポート1: (1日の調整局面で踏みとどまった 円を基準とする支持帯。レジサポ転換ゾーン)
• サポート2: (28日の急調整で驚異的な底堅さを見せた下ヒゲ安値 円を基準とする支持帯)
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RSI (14時間足):
前回の調整・揉み合い時の 付近から、6月1日15:00の 円への上昇に伴い一時 付近の強気圏まで力強く上昇した。その後の調整と本日2日午前の揉み合いにより、足元では 付近の「中立〜やや強気」の巡航速度まで低下。買われすぎ( 以上)の過熱感は完全にリセットされており、ここから再び上値を追って 円を突破するための余力は十分に蓄積されている。
MACD:
5月27〜28日の激しい乱高下や、6月1日後半の調整により、1日夜間にはヒストグラムが一時的にマイナス圏へと沈み、上昇モメンタムはやや一服した。しかし、本日2日午前の再反発に伴い、時間足のMACDラインがシグナルラインを上抜けるゴールデンクロス(GC)を、ゼロラインの上方(プラス圏)という高い位置で形成しつつある。これは短期調整が完了し、中長期の強気トレンドが再加速するサインを示唆している。
今後のポイント・見通し
今週の最大の焦点は、再三阻まれている「 円の明確な上抜け」を果たし、主戦場を「 円(かつての防衛線)の上方」へと完全に戻せるかである。
【メインシナリオ】足固め完了に伴う186.00突破と186円台半ばへの回帰
先週から今週初めにかけて、 円近辺という新たな押し目(レジサポ転換)を固め、市場のロングポジションの需給整理とエネルギー蓄積を完了した。日英の圧倒的な金利差の需給を背景に、欧州時間以降に再び円売りが加速すれば、 円の壁を突破し、売り方のショートカバーを巻き込んで 円、さらには 円台への本格復帰へと向かう可能性が高い。
• 想定レンジ:
• 根拠: 付近のサポート転換(ロールリバーサル)の成功、および時間足MACDのプラス圏でのゴールデンクロス形成による上昇モメンタムの再開。
【対抗シナリオ】186.00円手前でのトリプルトップ形成と再調整
円の節目を前に、日本当局による「実質的な介入への警戒」や強い口頭牽制に再び上値を阻まれた場合、失望売りを誘い、短期的なトリプルトップ( 円を頂点とする形)を形成して再び 円近辺まで押し戻される可能性がある。ただし、この場合も 円台半ばが維持される限りは、単なるレンジの拡大とパワー蓄積期間の延長と捉えられる。
• 想定レンジ:
• 根拠: 円の心理的節目に伴う為替介入リスクのくすぶり、およびBOEの次手(利下げへのハードル)を巡る神経質なポジション調整。
総評
先週から今週にかけてのポンド円は、ボラティリティの激しさを見せながらも「 円」の壁を突破し、 円台後半へと着実にステージを切り上げることに成功した。終値ベースで 円以上をキープしている事実は、相場の底流にある「ポンド高・円安」の地合いの強さを改めて物語っている。 円の大台突破を前に市場は政府・日銀の動向を神経質に注視しているものの、テクニカル的な足固めは順調であり、機が熟せば一気にポンド高が加速する歩みを再開させようとしている。
06/01 15:00 ネーションワイド住宅価格指数 (5月) 結果 -0.6% 予想 -0.2% 前回 0.4% (前月比)
06/01 15:00 ネーションワイド住宅価格指数 (5月) 結果 1.7% 予想 2.3% 前回 3.0% (前年比)
06/01 17:30 製造業PMI(購買担当者景気指数・確報値) (5月) 結果 53.9 予想 53.7 前回 53.7
06/02 17:30 消費者信用残高 (4月) 前回 19.0億ポンド
06/02 17:30 マネーサプライM4 (4月) 前回 0.8% (前月比)
06/02 17:30 マネーサプライM4 (4月) 前回 4.3% (前年比)
06/03 17:30 サービス業PMI(購買担当者景気指数・確報値) (5月) 予想 47.9 前回 47.9
06/04 17:30 建設業PMI(購買担当者景気指数) (5月) 前回 39.7
執筆者 : MINKABU PRESS
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