【来週の注目材料】米FOMC及び日銀会合はともに据え置き見込み
【来週の注目材料】米FOMC及び日銀会合はともに据え置き見込み
7月28/29日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、30/31日に日銀金融政策決定会合が開催されます。ともに政策金利は据え置きとの見通しが優勢です。
まずは米FOMC。米連邦準備制度理事会(FRB)は、昨年9月のFOMCから3会合連続で利下げを行った後、今年に入って4会合連続で政策金利を据え置いています。もともとは今年も利下げサイクルの継続が見込まれていましたが、2月28日に始まった米国とイスラエルの対イラン軍事作戦の影響で世界的に原油高が進み、米国でも物価高警戒感が強まったことで、一転して利上げの期待が広がりました。
ウォーシュ新議長の下での初会合となった前回6月のFOMCでは、全会一致での政策金利据え置きとなりました。もっとも声明を大幅に簡素化する中で、これまで見られた緩和バイアスを削除。ウォーシュ議長を除く18名が示した2026年末時点での政策金利見通し(ドットチャート)では9名が利上げ、8名が据え置き、1名が利下げと、参加者の半数が利上げを見込むタカ派姿勢が見られました。これを受けて会合後の短期金利市場で7月FOMCでの利上げ見通しは10%前後から40%前後まで上昇しました。
7月2日に発表された6月の米雇用統計が予想を大きく下回る伸びにとどまり、さらに5月分、4月分が下方修正される弱いものとなったことで、利上げ期待がいったん後退。20%を割り込むところまで利上げ見通しが後退しました。
しかし8日に発表された6月会合の議事要旨を確認すると、議論の中で数人の参加者がインフレの粘着性(高止まり)を理由に即時の利上げ検討を主張していたことが判明しました。直近の物価統計の明確な加速に言及、AIインフラ投資の拡大に伴う物価上昇圧力への警戒も見られるなど、タカ派姿勢が示されました。さらに労働市場の安定性にも言及しており、雇用がしっかりする中で物価が上昇し、利上げのハードルが下がる状況が示されたことで利上げ見通しが強まりました。中東情勢の緊迫化に伴う、7月に入ってからの原油価格の大幅な反発もあり、14日の東京市場では利上げ期待が43%まで拡大しました。
もっとも利上げ期待はすぐに後退しました。14日の米消費者物価指数(CPI)、15日の米生産者物価指数(PPI)がともにかなり弱い伸びにとどまったことで、利上げ期待が大きく後退し、前回FOMC直後の10%前後まで低下しました。
その後、中東情勢の緊迫化からNY原油先物相場が反転。2日に付けた67ドル台から23日に88ドル台まで上昇する中で、リスク警戒のドル買い(有事のドル買い)や、原油高からの米物価高への警戒が広がり、急速に利上げ期待が浮上しました。23日には一時46.9%まで上昇し、据え置き見通しと拮抗する状況となりました。その後は少し落ち着きましたが、現在も35%前後と、無視できない割合で利上げ期待が見られます。
今回の会合の注目ポイントは、大勢の見通し通り据え置きとなるか、議長提案への反対がどれぐらい出るか、そしてそれらを踏まえた今後の政策金利見通しがどうなるか、などが挙げられます。
続いて日銀金融政策決定会合です。短期金利市場では現行の1.00%での据え置き見通しが98%と圧倒的となっており、政策金利面での波乱要素は少ないです。ただ、今回は「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」が発表される回に当たっています。足元では日本の消費者物価指数(生鮮除くコア)前年比は、インフレターゲットの2.0%を下回っての推移が続いていますが、中東情勢を受けた原油高の再燃もあり、今後についてどのような見通しを示すのかなどが注目されます。22日に通信社ブルームバーグが複数の日銀関係者からの情報として、日銀が利上げペースを半年に1回程度の市場見通しよりも加速させることに柔軟な姿勢であると報じており、9月以降の利上げ期待が強まってきています。次回の利上げは12月という見方が優勢でしたが、報道もあり、9月会合での利上げ期待が35%程度まで上昇、10月会合での利上げ期待は80%を超えてきています。展望レポートや植田日銀総裁の会見で、こうした利上げ見通しに対してどれだけ前向きな姿勢が見られるかがポイントとなります。
MINKABUPRESS 山岡
執筆者 : MINKABU PRESS
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