ポンド円、202円台後半 利回り低下で英財政不足は縮小する公算=NY為替
NY時間の終盤に入ってポンド円は202円台後半での推移となっている。この日の英消費者物価指数(CPI)を受けて、市場では英中銀の利下げ期待が復活しており、ポンド安の反応が見られる中、ポンド円も201円台に一時下落する場面が見られた。ただ、NY時間に入って、その下げを取り戻している状況。
ブルームバーグによると、直近の英国債利回り低下で、英財政不足は縮小する公算があるとの指摘している。9月に比べ英国債利回りは低下しており、現行水準なら最大45億ポンド縮小する可能性があるという。
これは11月26日に秋季予算案を提出するリーブス財務相にとっては朗報となる。増税や歳出削減は必至と見られているが、現行の利回り水準であれば、同財務相が調達しなければならない資金は数十億ポンド減る可能性があるという。英予算責任局(OBR)が示す国債利回りの予測に反映される可能性があるとしている。
OBRは11月26日に発表される予算案のために今後5年間の経済・財政予測を作成中で、収集する情報は予測の基盤になる。英国は借り入れコストの上昇や社会福祉支出削減の撤回に加え、OBRによる経済成長予測の下方修正も見込まれる。これにより財政不足の発生は明らかで、この穴を埋めるためリーブス財務相氏は1ペニーたりとも無駄にできない状況にあるという。
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MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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