ユーロ、仏格下げには反応薄=NY為替
きょうのユーロドルは動意薄の展開で、1.16ドル台半ばでの振幅に留まっており、本日のレンジは25ポイント程度。チャート的には21日線と100日線の間におり、次の展開待ちといった状況。一方、ユーロ円は日本の政治情勢を受けて、一旦175円台前半まで下落したものの、175円台後半まで戻している。こちらは21日線の上を維持しており、上向きの流れは維持しているものの、上値に慎重になっている状況。
金曜日にS&Pがフランスの格付けを「AA-」から「A+」に引き下げた。ただ、ユーロは特にネガティブな反応を見せていない。週明けの仏国債も安定的に推移している。格下げは織り込み済みだったが、S&Pが事前に発表していた格付けスケジュールから逸脱したため、予想より早くは発表された。
ただ、フランスのルコルニュ首相が先週、不信任決議を乗り切り、ユーロは回復しているが、アナリストからは「フランスを楽観視するのは難しい」との声が出ている。ルコルニュ首相の年金制度改革凍結の決定は、一時的な政治的猶予をもたらすとしても、予算決定を複雑にすると指摘。「政府の脆弱性を考えると、ユーロからフランスへの懸念を完全に切り離すのは時期尚早だ」と述べている。
EUR/USD 1.1659 EUR/JPY 175.49 EUR/GBP 0.8689
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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