【これからの見通し】週明けはレーバーデーのため米加市場は休場、欧州の経済統計を確認へ
【これからの見通し】週明けはレーバーデーのため米加市場は休場、欧州の経済統計を確認へ
週明けはレーバーデーのた米国およびカナダ市場は休場となる。ドル相場にとって主要な手掛かりの米株式市場や米国債取引が休止となることから、市場には模様眺めムードが広がりそうだ。商品市場では、金相場が最高値を更新する動きとなっており、3500ドルの節目を試す勢いとなっている。ドル建て金相場の上昇が、ドル売り圧力となる面も指摘されている。
金相場の上昇については、複合的な材料があるようだ。一般論としては、世界的な地政学リスク、トランプ政権による米国の政治や金融政策への不透明感がいわゆる金の「安全資産買い」につながっているようだ。より具体的にはトランプ政権がFRBの政策や人事に圧力をかけていることが、中銀の独立性に対する揺らぎを広げ、米国やドルに対する市場の信頼感が後退している点が指摘される。また、中国を中心に脱米国の動きを強めていることも不気味な動きだ。
ただ、金相場動向が為替相場に与える影響は副次的なものであり、本筋は今週金曜日の米雇用統計発表に代表される米ファンダメンタルズ動向となろう。
この後のロンドン・欧州市場ではいくつかの経済指標発表が予定されており、まずはそれらを確認することとなろう。フランス・ドイツ・ユーロ圏・英国などの製造業PMI確報値(8月)、スイス小売売上高(7月)、スイス製造業PMI(8月)、ユーロ圏雇用統計(失業率)(7月)などをチェックしておきたい。中心とな製造業PMIは確報値であることから、速報値からの変更が大きくなれば市場反応が見られそうだ。ただ、その後の北米市場が休場となることから、反応は一時的にとどまる可能性が高そうだ。
発言イベント関連では、目立った金融当局者の講演イベント参加などは予定されていない。引き続きトランプ大統領関連の発言に注意することとなろう。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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