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ドル円、144円台に戻す ポジション調整の動きも=NY為替概況

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ドル円、144円台に戻す ポジション調整の動きも=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドルの買い戻しが優勢となり、ドル円は144円台まで買い戻された。依然として貿易問題への不透明感が広がっている中、前日の弱い米経済指標の発表もあり、ドル円は東京時間に142.40円近辺まで下落していた。ただ、下値では押し目買いのオーダーも観測される中、NY時間にかけて下げ渋っている。

 ドルショートと円ロングが積み上がっており、週末の米雇用統計を前にポジション調整の動きも出ているようだ。本日の21日線が144.70円付近に来ており、その水準を試しに行くか注目される。

 植田日銀総裁が本日講演を行っていたが、基調的な物価上昇率が2%に向けて高まっていく姿が実現していけば、引き続き利上げで金融緩和の度合いを調整して行くとの見解を示していた。市場は年内の日銀の利上げの可能性を排除していないものの、貿易問題を中心に先行き不透明感が根強い中、日銀は利上げになお慎重と見られている。

 OECDが本日、今年の世界経済の見通しを公表し、下方修正していたが、日本についても3月時点の1.1%予想から0.7%の下方修正していた。

 ユーロドルは1.13ドル台に再び下落。ただ、下押す動きまではなく、上昇トレンドを継続している状況に変化はない。本日は5月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が発表され、総合指数で前年比1.9%とECBの目標を下回った。主要中銀として初めてインフレとの闘いでの勝利を確実にする大きな一歩となっている。イースターの時期が遅れたこともあるが、サービス業など労働集約型企業の賃金低下も要因となった。一方、本日は4月の失業率も発表され、6.2%と記録的な低水準となっていた。今週のECBの利下げは正当化される内容ではある。

 ECBは今回の理事会で経済見通しも公表するが、インフレと成長見通しは下方修正されると見込まれている。そのような中、市場は今回の利下げ以降のヒントを欲しがっている。ECBは経済状況が悪化する場合、例えば7月までに関税が合意に達しない場合などは、利下げを継続する可能性が高い。ただ、現状からは情勢が未知数なことから、ECBはどちらにも選択肢を残す姿勢を示すものと見られている。

 ポンドドルは1.35ドル台前半に下落。瞬間的に1.35ドルを割り込む場面が見られたものの、1.35ドル台はしっかりと維持している状況。

 このところ英国債利回りが落ち着いており、本日も英利回りは低下していた。英中銀のマン委員が量的引き締め(QT)が金融政策に及ぼす影響を認めたことも材料視されているようだ。エコノミストからは「マン委員が今後、利下げに投票する可能性が高まっていることを示唆している」との見方も出ていた。

 また、日本国債の入札が好調だったこともサポートしているとの指摘も出ている。アナリストは「いまのところ、インフレとスタグフレーションへの懸念は世界の債券市場の重しとはなっていない」と述べている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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