一時ドル高強まる=東京為替概況
一時ドル高強まる=東京為替概況
ドル円は昨日の海外市場でトランプ関税への警戒感、米中関係の悪化懸念、弱い米指標などを受けたドル売りに142円50銭前後まで売りが出た。東京朝もその流れを受けて142円38銭を付けたが、すぐに反発。参議院で答弁を行った植田日銀総裁が、将来の利下げ余地を確保するためだけに利上げを急ぐことはないと発言したことなどを受けて円売りが強まり、143円20銭台を受けた。昼過ぎまで143円台の高値圏推移が続き、143円27銭を付けた。日本10年物国債の入札が好調。応札倍率はここ1年の平均を上回ったことで安心感につながって円債利回りが低下、円売りを誘った面があった。
午前の高値を更新も、大きく買い上げる動きにはならず、その後はいったん調整が入って142円80銭台を付けている。
ユーロドルは1.14台前半を中心とした推移。前日のドル安で1.1450まで上昇したユーロドル。朝一のドル安進行で1.1455を付けたがすぐに少し落とすと、その後は1.14台前半推移が続いた。午後に入ってもユーロ安ドル高傾向で1.1412を付けたが、その後少し戻している。
ユーロ円は163円台での推移。朝一はドル円の下げもあって163円08銭を付けるなど、やや軟調地合いも、その後対ドルでユーロが比較的しっかりの中でドル円の買い戻しが強まり163円70銭台を付けた。植田総裁発言を受けた円売りが支えとなっていた。午後にかけて対ドルでのユーロ売りが強まったことで高値から売りが出て163円10銭台を付けている。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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