ドル円、一時144円台後半まで急上昇 日銀決定会合を受けて円安が強まる=NY為替序盤
きょうの為替市場は円安の動きが強まっており、ドル円は一時144円台後半まで急上昇している。日銀の決定会合が円安のきっかけとなった模様。日銀は政策を据え置いた上で、展望レポートで経済、物価の見通しを下方修正し、2%の物価目標の達成時期を27年度に後ずれさせた。市場では、少なくとも利上げは当面ないことを意味すると捉えているようだ。
植田総裁は、利上げの方針自体は維持しているものの、トランプ関税に関する不確実性を理由に、物価目標の達成時期を先送りさせている。アナリストからは、円は過去4カ月連続でドルに対して上昇しているが、明日の米雇用統計が堅調な内容であれば、ドル円は147円まで上昇する可能性があるとの予想も出ている。
日銀の決定は概ね事前予想の範囲内とは思われるが、4月のトランプ関税に絡んだ市場の迷走も一旦落ち着く中、5月相場に入って、過去最高水準に積み上がった円ロングの解消が出ているものと思われる。
明日の米雇用統計への反応を待ちたいところではあるが、市場では弱い内容ではとの推測も多く聞かれる。
なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。
1日(木)
143.00(13.8億ドル)
145.75(16.4億ドル)
USD/JPY 144.63 EUR/JPY 163.76
GBP/JPY 192.63 AUD/JPY 92.38
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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