ユーロ圏の成長上振れ、ECBが利下げに慎重になる可能性も=NY為替
きょうの為替市場はドルの買い戻しが入る中、ユーロドルは利益確定売りに押されている。一時1.13ドル台前半まで下落する場面も見られていたものの、上値追いの流れに変化はなく、次の波を待っている状態ではある。
本日は第1四半期のユーロ圏GDP速報値が発表されていたが、予想を上回る内容となっていた。これを受けてアナリストは、「市場はECBの追加利下げを織り込んでいるが、本日のGDPで、今後の利下げが一筋縄ではいかない可能性も出てきた」と指摘している。
ECBは0.2%の成長を見込んでいた。そのため、今回は珍しくポジティブ・サプライズへの対応を迫られているという。また、今月発表されたECBの消費者調査では、エネルギー価格の下落にもかかわらず、消費者のインフレ期待が予想外に上昇していたほか、米国が以前発表した関税方針を後退させている様子も見られている。同アナリストは「6月に0.25%の追加利下げを依然見込むものの、それ以降の見通しは不透明感が増している」と述べている。
EUR/USD 1.1349 EUR/JPY 162.01 EUR/GBP 0.8507
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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