米債利回りの低下手掛かりにドルが小安い、あすの米露会談やドイツ議会を控えて=ロンドン為替概況
米債利回りの低下手掛かりにドルが小安い、あすの米露会談やドイツ議会を控えて=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ドルが小安く推移している。米10年債利回りが4.31%付近から4.28%付近へと低下する動きが手掛かりになっている。ドル円は149円台乗せまで買われたあとは148.50割れへと反落。ユーロドルは1.08台後半から1.09台乗せへ、ポンドドルは1.29台前半から後半へ、豪ドル/ドルは0.63台前半から半ばへとそれぞれ上昇している。クロス円は全般に円安方向に振れている。豪ドル円は94円台半ばへと高値を伸ばした。ユーロ円は162円台前半、ポンド円は192円台に買われたあとは、ユーロ円は162円挟み、ポンド円は192円台半ばでの揉み合いに落ち着いている。欧州株が小高く推移する一方で、米株先物・時間外取引は先週末の上昇から反落している。OECD世界世界経済成長予測ではトランプ関税の影響を受けて今年と来年の成長見通しが引き下げられた。特にカナダとメキシコの落ち込みが激しくなる予測だった。このあとのNY市場では米小売売上高とNY連銀指数が発表される。市場はあすの米露電話会議やドイツ議会の動向待ちのムードが広がっている。
ドル円は148円台半ばでの取引。東京市場から上に往って来いとなっている。ロンドン早朝に149.10近辺まで買われたあとは、米債利回りの低下とともに反落。足元では安値を148.40付近へと広げている。明日のウクライナ停戦に関する米露会談や、独財政ルールの緩和に関する独議会採決などを控えて、方向性に乏しい展開になっている。
ユーロドルは1.09付近での取引。ロンドン朝方につけた1.0869近辺を安値に、一時1.0912近辺まで高値を伸ばした。米債利回りの低下に反応。ユーロ円は東京早朝の161.50付近を安値に買われ、東京午後には162.26近辺に高値を伸ばした。その後は上値を抑えらえて161円台後半から162円付近で売買が交錯している。対ポンドではややユーロの上値が抑えられている。
ポンドドルは1.29台後半での取引。東京早朝の1.2917近辺を安値に買われている。ロンドン時間に入ると米債利回り低下とともに買いが強まり、高値を1.2977近辺に伸ばしている。ポンド円は東京朝方の191.97近辺を安値にロンドン序盤には192.85近辺まで買われている。その後は192円台半ばから後半で売買が交錯している。ユーロポンドは0.8405-0.8421の狭いレンジでややポンド買いの動きとなっている。今週の英金融政策委員会(MPC)では政策金利据え置きが市場に織り込まれている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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