アジア株 香港株大幅下落、トランプが広範囲かつ強力な対中措置 メキシコにも圧力かける
アジア株 香港株大幅下落、トランプが広範囲かつ強力な対中措置 メキシコにも圧力かける
東京時間11:08現在
香港ハンセン指数 22876.74(-464.87 -1.99%)
中国上海総合指数 3355.95(-17.08 -0.51%)
台湾加権指数 23233.09(-332.22 -1.41%)
韓国総合株価指数 2639.08(-6.19 -0.23%)
豪ASX200指数 8236.10(-72.14 -0.87%)
アジア株は全面安、米中対立激化懸念が再燃している。
トランプ米大統領は先週末、中国による米国の重要セクターへの投資を制限するよう対米外国投資委員会(CFIUS)に指示したほか、物資輸送に使われる中国製の船舶に利用料を課す案を提示した。米国港に入ってくる船舶が中国海運会社の船舶の場合は最大で100万ドル、中国製の船舶の場合は最大150万ドルだという。
また、メキシコ政府に対し中国からの輸入品に独自の課税を課すよう要請。メキシコ政府は米国による対メキシコ関税を回避するためトランプ氏の要請を受け入れることを検討している。トランプ米大統領はカナダとメキシコに対する関税は予定通り3月に実施、スケジュール通りに進んでいるとも述べており、世界的な貿易摩擦激化が懸念される。
トランプ氏による広範囲かつ強力な対中措置は中国市場に失望を招くだろう。トランプ氏は中国習近平国家主席といい関係を築いていると語っていたことから、米中対立激化は避けられると安心感が広がっていた。
トランプ氏の広範囲かつ強力な対中措置を受け香港株は急落スタート、上海株も大幅下落して始まった。ただ、売り一巡後は下げ幅を縮小している。
3月5日開催の中国全国人民代表大会(全人代)への期待感が支えとなっているもよう。中国政府はこれ以上の景気悪化を防ぐため強力な景気下支え策を打ち出すと市場は見ているようだ。最近は中国AI「DeepSeek」や上場企業の自社株買い実施などを受け中国株は下げ止まっている。
香港市場ではハイテク関連が大幅安。アリババは6%超安、バイドゥとJDドットコムは4.3%安。美団は3.6%安、快手科技は3.2%安、レノボは2.9%安。そのほか、医療品や消費者サービス、自動車関連も下落している。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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