アジア株 上海香港は下げ拡大、米大統領選を警戒 豪州株3週間ぶり安値 CPI鈍化でも豪中銀タカ派維持か
アジア株 上海香港は下げ拡大、米大統領選を警戒 豪州株3週間ぶり安値 CPI鈍化でも豪中銀タカ派維持か
東京時間14:00現在
香港ハンセン指数 20314.79(-386.35 -1.87%)
中国上海総合指数 3258.06(-28.35 -0.86%)
台湾加権指数 22823.64(-102.95 -0.45%)
韓国総合株価指数 2587.84(-29.96 -1.14%)
豪ASX200指数 8178.40(-70.85 -0.86%)
インドSENSEX30種 80168.56(-200.47 -0.25%)
アジア株は軒並み下落、米大統領選やEUと中国の貿易摩擦激化が懸念されている。
上海株と香港株は下げ幅を拡大、中国の先行きに対する楽観的な見方がやや後退している。景気刺激策を受け不動産市場に回復の兆しが見られるものの、米国EUとの貿易摩擦激化が警戒されており、投資家心理はやや悪化している。
トランプ氏は米大統領に返り咲いた場合、中国製品に高い関税を課すと表明している。必要ならば中国自動車メーカーに1000%の関税を課すとしている。EUは29日、中国の電気自動車に対する追加関税の導入を決定し発効した、最大で45.3%となる。これを受け中国商務省は中国企業の権利を守るために、あらゆる必要な措置を講じるとの声明を発表した。中国はEUの自動車や豚肉、乳製品、ブランデーなど様々な製品に対し報復関税を課すことを示唆している。先日バイデン米政権が対中投資規制を決定したことを受け、中国商務省は米国に対しても対抗措置を講る可能性を示唆した。
豪州株は約3週間ぶり安値をつけている。豪州の第3四半期CPIは約3年ぶりに中銀目標範囲(2-3%)内に低下した。燃料価格や電気料金を除くトリム平均(コアCPI)も前回から伸びが鈍化、3年ぶり低水準となった。9月月次ベースでもトリム平均は前年比3.2%と伸びが鈍化した。ただ、CPI伸び鈍化でも豪中銀がタカ派姿勢を緩和させるには至らないとの見方。政府の生活補助制度と原油価格の下落が影響したため、インフレ鈍化は一時的だとアナリストは指摘している。
ブロック豪中銀総裁はインフレが持続的に中銀目標範囲に戻るまで「あと1.2年かかる」としている。IMFは生活補助制度の終了とともに豪州のインフレは再加速し、来年の豪CPIは先進国(スロバキア除く)で最も高くなると見ている、IMFは豪州の来年のインフレ予想を2.8%から3.6%に大幅に引き上げた。
執筆者 : MINKABU PRESS
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