アジア株 上海株上値重い、来週の相次ぐ中国統計に警戒 住宅価格や小売売上高、アリババなどIT大手決算も
アジア株 上海株上値重い、来週の相次ぐ中国統計に警戒 住宅価格や小売売上高、アリババなどIT大手決算も
東京時間14:00現在
香港ハンセン指数 17147.99(+256.16 +1.52%)
中国上海総合指数 2873.47(+3.57 +0.12%)
台湾加権指数 21563.82(+693.72 +3.32%)
韓国総合株価指数 2577.41(+20.68 +0.81%)
豪ASX200指数 7751.70(+69.72 +0.91%)
インドSENSEX30種 79679.63(+793.41 +1.01%)
アジア株は総じて上昇、米中の景気先行きに対する懸念が後退している。米新規失業保険申請件数(3日終了週)が1年ぶりの大幅減少となり、中国消費者物価指数は予想以上に伸びが加速し2月以来の高水準となった。中国PPIが予想ほど低下しなかったことも安心感につながっている。
前日の米株大幅上昇を好感してアジア市場ではハイテク関連を中心に幅広い銘柄が上昇している。香港株は1週間ぶり高値。台湾株は3%超上昇、TSMCは3.9%高。
上海株は上昇も上値は重い、来週の相次ぐ中国イベントへの警戒感が高まっている。
来週は中国7月の小売売上高、鉱工業生産、新築住宅価格・中古住宅価格、不動産投資が発表されるほか、中国人民銀行が中期貸出制度(MLF)1年物金利を公表する、今回は据え置きとの見方。前回は予想外に引き下げたが株式市場の反応は限定的だった。
また、企業決算が集中する週でもある。特にアリババやテンセントホールディングス、美団、JDドットコム、レノボといった大手ハイテク関連が集中。そのほかにも中国農業銀行や中国建設銀行、中国人寿保険などの金融や、サンズチャイナ、ギャラクシーエンターテイメントなどカジノ運営会社も相次いで発表する。
米中問題も警戒される。米政権は先月末、8月1日からの対中関税引き上げを少なくとも2週間延期することを決定した。そのため8月中旬頃に発効される可能性があり関連報道には注意が必要。バイデン米政権は中国の電気自動車の関税率を現在の25%から4倍の100%に引き上げるほか、EV用リチウムイオン電池と鉄鋼・アルミニウムに対する関税も25%に引き上げる方針だ。
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。