【これからの見通し】今週はドル相場が混とん、きょうの米PCEデフレーターで方向性みせるか
【これからの見通し】今週はドル相場が混とん、きょうの米PCEデフレーターで方向性みせるか
今週はドル相場が混とんとしている。米債利回りの上昇がドル高圧力となっているが、株式市場の不安定な動きがかく乱したことでドル一辺倒にはなっていない。また、月末を控えた週で、フロー主導の面も指摘される。
きょうはNY市場で米PCEデフレータが発表される。最新の米CPIやPPIの発表後とあって、やや遅いタイミングでの発表となるが、市場予想からの乖離が大きければドル相場にインパクトを与えることとなりそうだ。市場予想は、前年比+2.7%、コア前年比+2.8%といずれも前回並み水準となっているが結果はどうか。
また、日本時間午後7時には外国為替平衡操作実施状況 (4月26日-5月29日)が公表される。ちょうど2回の覆面介入(観測)が実施された時期に重なる。市場では5.5兆円と3.5兆円の合計9兆円規模での円買い介入が推計されており、実際の数字との比較で円相場が動く可能性があろう。
この後の海外市場では、上記の米PCEデフレータのほかにも多くの発表が予定されている。スイス小売売上高(4月)、フランス実質GDP(確報値)(2024年 第1四半期)、フランス消費者物価指数(速報)(5月)、ユーロ圏消費者物価指数(HICP)(概算値速報)(5月)、英消費者信用残高(4月)、カナダ実質GDP(2024年 第1四半期および3月)、米個人所得・支出(4月)、シカゴ購買部協会景気指数(PMI)(5月)などが市場反応につながりそうだ。
発言イベント関連では、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁、パネッタ伊中銀総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁などの発言機会が予定されている。週末には米金融当局者が発言を手控える「ブラックアウト期間」に入る。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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