円売り一服も調整も浅い、ドル円154円目指す流れ=ロンドン為替概況
円売り一服も調整も浅い、ドル円154円目指す流れ=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円安の勢いが一服。ただ、調整も浅くドル円、クロス円ともに高値圏で揉み合っている。ドル円は東京市場で153円台割れから153円台後半へと上伸。ロンドン朝方には153.97近辺と34年ぶり高値となり、154円台をうかがう流れとなっている。ロンドン朝方に神田財務官が「主要国の財務官・中銀幹部と頻繁に連絡、為替相場で」と介入の可能性を匂わせて円安をけん制したが、下押しは153.70付近までにとどまっている。クロス円も堅調。ユーロ円はロンドン序盤に164.13近辺に高値を伸ばし、ポンド円は192円台乗せから192円台半ばをうかがう動きとなっている。週末のイランによるイスラエル攻撃のあと、イスラエルの出方が懸念されたが、現在までのところは静観姿勢を保っている。市場はひと安心となり、欧州株や米株先物が買われている。原油相場や金相場も反落。円相場主導となるなかで、ドル相場自体はややドル安方向の動き。ユーロドルは1.06台前半から後半へ、ポンドドルは1.24台半ばから1.25台をうかがう動き。米10年債利回りは4.52%付近から4.57%付近へと上昇。リスク回避の一服で利回りが上昇している。
ドル円は153円台後半での取引。週明けの東京朝方につけた152.98近辺を安値に、買いが続いている。ロンドン朝方には153.97近辺までほぼ1円幅で上昇。その後、神田財務官の円安けん制にも153.70付近までの下げにとどまり、高止まり状態となっている。154円台をうかがう流れとなっている。
ユーロドルは1.06台半ばでの取引。東京早朝の1.0629近辺からロンドン朝方には1.0665近辺まで買われている。その後も高値付近で揉み合っている。ユーロ円はドル円とともに買われ、東京朝方の162.71近辺を安値に、ロンドン序盤には164.13近辺に高値を伸ばしている。足元でも高値付近で推移。対ポンドではユーロ売りが優勢。
ポンドドルは1.24台後半での取引。東京午前の1.2441近辺を安値に足元では1.25手前水準へと買われている。ポンド円は東京早朝の190.45近辺を安値に一方通行で買われている。足元では192.30台に高値を伸ばしている。ユーロポンドは軟調。0.8550付近から0.8530付近へと軟化している。先週からのユーロ売り・ポンド買い傾向が継続している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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