ダウ先物は下落 中東情勢の緊迫化と中国の不動産セクターへの懸念=米国株
米株価指数先物(12月限)(NY時間08:53)
ダウ先物 34055(-89.00 -0.26%)
S&P500 4379.75(-22.00 -0.50%)
ナスダック100先物 15133.25(-107.50 -0.71%)
米株価指数先物市場でダウ先物、ナスダック100とも下落。中東情勢の緊迫化と、本日の中国GDPの発表を受けて中国の不動産セクターへの懸念が高まる中で、米株式市場は売りが優勢となっている。
ガザの病院襲撃事件を受けて予定されていたバイデン大統領とアラブ首脳との会談が中止されたことで、警戒感が強まっている。中東での外交打開の可能性が低下したことで、リスク回避の雰囲気が広がっている格好。原油価格もWTIが90ドル近くまで一時急騰した。
「紛争が拡大し、他の地域主体も巻き込むようなリスクシナリオでは、安全資産への逃避が一段と進む可能性が高い。債券は株式よりも良いリスク・リターンを提供する」といった声も聞かれる。
投資家はFRBの追加利上げへの懸念と、米経済の回復の兆しを見比べている。先週からの堅調な米大手銀の決算と、ソフトランディングへの期待が米株式市場の下値をサポートしている。前日も序盤の下げを解消していたが、本日も同様の展開となるか注目される。
なお、明日はパウエルFRB議長が講演する。このところのデータはインフレの粘着性が示されているにもかかわらず、直近のFRB幹部からの発言に変化はなく、慎重姿勢を意識した内容となっている。景気後退への不安感、原油高騰、米国債利回りの急上昇など懸念事項が多く、足元のインフレはまだ根強いものの、これ以上の利上げには消極的になっているようだ。議長の発言も同様の雰囲気になるのではとの観測が広がっている。
決算ではモルガン・スタンレー<MS>とP&G<PG>が取引開始前に決算を発表。モルガン・スタンレーは主力部門のウェルス・マネジメント部門の収益が予想を下回り、純受取利息(NII)も予想を下回った。時間外で冴えない反応。P&G<PG>は販売数量は減少したものの、値上げがそれを補った。時間外で買われている。
なお、本日は引け後にテスラ<TSLA>、ネットフリックス<NFLX>が決算を発表予定。
(NY時間09:03) 時間外
モルガン・スタンレー<MS> 78.00(-2.33 -2.90%)
P&G<PG> 148.83(+2.57 +1.76%)
アップル<AAPL> 175.71(-1.44 -0.81%)
マイクロソフト<MSFT> 332.63(+0.57 +0.17%)
アマゾン<AMZN> 130.39(-1.08 -0.82%)
アルファベット<GOOG> 140.06(-0.93 -0.66%)
テスラ<TSLA> 253.07(-1.78 -0.70%)
メタ・プラットフォームズ<META> 322.01(-1.99 -0.61%)
AMD<AMD> 103.90(-1.24 -1.18%)
エヌビディア<NVDA> 430.61(-8.77 -2.00%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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