FX/為替「米雇用統計後の円安・ドル安から一転、イスラエル情勢めぐりドル高・円高の動き」 外為どっとコムトゥデイ 2023年10月9日号(短縮版)
ドル/円を中心に、前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2023年10月9日9時20分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼6日(金)の為替相場
▼6日(金)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日のひとこと/ ▼注目の経済指標
6日(金)の為替相場
期間:6日(金)午前7時00分~7日(土)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
10月6日 主な出来事
08:30 日本8月毎月勤労統計調査-現金給与総額(前年比) +1.1%
前回+1.3%(1.1%)
予想+1.5%
15:00 ドイツ 8月製造業新規受注(前月比) +3.9%
前回-11.7%(-11.3%)
予想+1.8%
21:30 カナダ9月新規雇用者数 +6.38万人
前回+3.99万人
予想+2.00万人
21:30 カナダ9月失業率 5.5%
前回5.6%
予想5.5%
21:30 アメリカ9月非農業部門雇用者数 +33.6万人
前回+18.7万人(22.7万人)
予想+17.0万人
21:30 アメリカ9月失業率 3.8%
前回3.8%
予想3.7%
21:30 アメリカ9月平均時給(前月比) +0.2%
前回+0.2%
予想+0.3%
21:30 アメリカ9月平均時給(前年比) +4.2%
前回+4.3%
予想+4.3%
25:32 バイデン米大統領
「富裕層への更なる減税は米経済が今必要としているものではない」
「私が就任して以来、1390万人の新たな雇用を創出」
28:43 メスター米クリーブランド連銀総裁
「金利はピーク、もしくは非常に近い」
「さらなる金融引き締めはデータ次第」
「雇用統計は引き続き堅調な労働市場を示した」
10月6日(金)の株・債券・商品市場
日経平均 30994.67▼80.69
豪ASX 6954.169△28.680
上海総合 —–
英FT 7494.58△43.04
独DAX 15229.77△159.55
NYダウ 33407.58△288.01
日10年債利回り 0.805%▼0.007
豪10年債利回り 4.540%▼0.029
英10年債利回り 4.573%△0.032
独10年債利回り 2.884%△0.007
米02年債利回り 5.0813%△0.0630
米10年債利回り 4.8009%△0.0823
NY原油 82.79△0.48
NY金 1845.20△13.40
ドル円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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本日のひとこと
米9月雇用統計は非農業部門雇用者数が大幅増のポジティブサプライズとなりました。一方、平均時給の伸びは予想を下回り、賃金インフレの鈍化を示唆。結果的に市場は、FRBが年内の追加利上げを決断するほどの内容ではなかったと評価した模様です。雇用統計の発表後しばらくすると米長期金利は上げ幅を縮小し、ドルは対円以外で下げに転じました。他方、米金利低下を好感して株価は上昇しており、それにつれてクロス円が強含む展開でした。つまり為替市場は、円安・ドル安の動きです。
ところが、翌7日にはイスラエルで、イスラム主義組織ハマスによる大規模攻撃が発生。イスラエルはハマスが支配するパレスチナ・ガザ地区へ報復攻撃を行い、すでに双方で1000人超の犠牲者が出ている模様です。イスラエルとハマスの戦闘は、アメリカとイランの代理戦争との見方もあって、今朝の為替市場では中東情勢を巡る懸念からドル買い・円買いの動きが見られます。いずれにしてもドルと円が同じ方向に動きやすいため、ドル円はそれほど大きな変動は見込まれませんが、クロス円は比較的大きく上下に振らされやすい地合いのため注意が必要でしょう。
注目の経済指標
<国内>スポーツの日の祝日で休場
特になし
<海外>米債券市場が休場(コロンブスデー)
15:00 8月独鉱工業生産
17:00 デギンドスECB副総裁、講演
17:15 センテノ・ポルトガル中銀総裁、講演
21:00 9月メキシコ消費者物価指数
21:00 デコス・スペイン中銀総裁、講演
22:00 ローガン米ダラス連銀総裁、講演
22:15 バーFRB副議長、講演
26:30 ジェファーソンFRB理事、講演
29:00 マン英MPC委員、講演
—– IMF・世銀年次総会(モロッコ・マラケシュ、15日まで)
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※時間は日本時間での表示になります。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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