欧州通貨が堅調でややドル売り優勢、ドル円は146円台前半=ロンドン為替概況
欧州通貨が堅調でややドル売り優勢、ドル円は146円台前半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、欧州通貨が堅調。東京市場でみられたドル売りに対する調整の動きは一巡している。ユーロドルは1.08台後半で揉み合うなかで、再び1.0894近辺まで買われている。ただ、1.09台乗せには至らず。ユーロ円は159円台乗せから高値を159.42近辺へと更新。ポンドドルは1.26台前半へと調整の動きに押された後は、1.2670近辺まで買われ、前日高値を上抜いている。ポンド円は184円台半ばから185円台に乗せ、高値を185.37近辺に伸ばしている。ドル円は146.54近辺まで買われたあとは146円台前半での揉み合いとなっている。欧州株が堅調に取引を開始も、次第に売りに押される展開となっている。ユーロにとってはインフレ指標が注目されていた。この後発表される全国版のドイツ消費者物価指数に先立って発表された各州ごとの数字が再びインフレの再燃を示したことがユーロ買いを誘った。一方で、ユーロ圏景況感などセンチメント系指標は引き続き弱含んだ。英国でも消費者信用残高や住宅ローン承認件数などが冴えない数字だった。材料的にはまちまちだった。それでも欧州通貨買いが優勢だった背景には、まだ前日の米JOLTS求人件数の減速の影響が残っているのか、米国と英欧との利上げスタンスの差が意識された面もあったようだ。
ドル円は146円台前半での取引。前日のNY市場で大きく下げたあと、東京市場では145円台後半から146円台乗せと買戻しが優勢だった。ロンドン序盤にはさらに146.54近辺まで高値を伸ばした。ただ、前日の下落幅の半分ほどを取り戻したことで反発は一服。欧州株が下げに転じたこともあって146円台前半へと上昇一服となっている。
ユーロドルは1.08台後半での取引。東京市場でやや上値を抑えられたあと、ロンドン時間に入ると再び買われている。1.0850付近でサポートされると1.0894近辺まで買われている。ユーロ円は158円台後半から買われ、足元では高値を159.44近辺に伸ばしている。対ポンドはユーロ売りが先行したが、その動きは一服している。ドイツ消費者物価指数の発表を控えて、各州ごとの結果を踏まえてインフレ上昇観測が広がっているもよう。
ポンドドルは1.26台後半での取引。東京市場で1.26台半ばから前半へとじり安となったあと、ロンドン時間に入ると買いが再燃。足元では1.2670近辺に前日からの高値を更新している。ポンド円は184.50付近でサポートされると185.38近辺に高値を伸ばしてきている。ユーロポンドは0.8590付近に下げたあとは0.8610付近に反発と方向感なく振幅している。ユーロとともに対ドル、対円ともに堅調に推移している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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