東京株式(大引け)=198円安、半導体主力株売られ全体も下値模索続く
10日の東京株式市場は方向感の見えにくい展開で、日経平均株価は右往左往。朝方取引開始直後は高くなったが、その後は売り優勢に傾き、後場再び戻りに転じる場面はあったものの、引けにかけて売り直された。
大引けの日経平均株価は前営業日比198円69銭安の3万2189円73銭と5日続落。プライム市場の売買高概算は15億1531万株、売買代金概算は3兆6945億円。値上がり銘柄数は932、対して値下がり銘柄数は814、変わらずは89銘柄だった。
きょうの東京市場は先物を絡め不安定な地合いで、日経平均は上下に荒い値動きとなった。前週末の米国株市場では6月の米雇用統計に注目が集まったが、雇用者数の増加幅が市場コンセンサスを下回った一方、平均時給の伸び率は予測を上回り、FRBによる利上げ長期化への懸念からNYダウが3日続落した。これを受けて、東京市場でも主力株中心に買い手控えムードとなった。外国為替市場でドル安・円高が進んだことも輸出株中心に下げを誘発、ETF分配金捻出のための売り圧力も意識され日経平均の下げは一時300円を超えた。更に今週発表される6月の米消費者物価指数(CPI)の結果を待ちたいという思惑も上値を重くした。ただ、時価総額上位の主力大型株中心の下げであり、個別株物色は依然として活発。値上がり銘柄数が900を超え、値下がり銘柄数を上回っている。
個別では、売買代金トップがレーザーテック<6920>、2位がアドバンテスト<6857>、3位がソシオネクスト<6526>と半導体主力株が売買代金上位3傑を独占したが、いずれも売りに押される展開となった。このほかエーザイ<4523>、第一三共<4568>が安く、トヨタ自動車<7203>、キーエンス<6861>、ダイキン工業<6367>なども冴えない。川崎汽船<9107>が売られ、JT<2914>も下落。ライフドリンク カンパニー<2585>、サニーサイドアップグループ<2180>、エスクロー・エージェント・ジャパン<6093>も大幅安。
半面、ソフトバンクグループ<9984>が堅調、三菱商事<8058>もしっかり。良品計画<7453>はストップ高で買い物を残した。ライフコーポレーション<8194>、トレジャー・ファクトリー<3093>が急伸をみせたほか、オンワードホールディングス<8016>も大幅高。リョービ<5851>も物色人気となった。アステリア<3853>の上げ足も目立つ。
出所:MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS
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