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為替相場まとめ2月20日から2月24日の週

為替 

 20日からの週は、ドル買いが優勢だった。米FOMC議事録では、大方のメンバーが25bpを支持し、結果もその通りとなった。その一方で、数名のメンバーが50bp利上げを支持していた。さらに、タカ派で知られるブラード総裁は、ターミナルレートが優に5%を上回るとの見方を示した。一連の米経済指標は利上げ継続が長期化することを示唆。PMI速報値が予想・前回を上回った。GDP改定値が下方修正される一方、GDPデフレータな上方改定されており根強いインフレ圧力が示された。新規失業保険申請件数は改善。そのなかで住宅関連指標は弱福んだ。中古住宅販売件数は減速、住宅ローン申請指数は2週連続のマイナスだった。英国のPMIの上振れでポンド買いが広がる場面があった。ユーロ圏消費者物価指数・確報値は前年比とコア前年比がともに上方改定され、特にコア前年比は過去最高水準となった。ただ、ポンドもユーロもドル買い圧力には抗しきれず、対ドルでの水準を切り下げている。ドル円は週末の日銀正副総裁の所信聴取めぐって動きにくい展開だった。おおむね134円台での取引に終始しており、135円台に乗せると上値を抑えられた。金曜日の所信聴取では、緩和継続姿勢が明言され、経済状況に応じた微調整の可能性も示唆されるなど、模範解答的な対応で無難に通過している。週末の海外市場ではドル買いが一段と強まるなかで、ドル円は136円台に乗せている。米PCEデフレータが上振れしたことで、ドルは一段高となった。

(20日)
 東京市場で、ドル円は序盤しっかりも、その後ドル売りが入る展開。先週末に節目となる135円台を一時付けた後、週末を前にしたドル高の調整が入り、134.00台を付けた後、少し戻して週の取引を終えた。週明け序盤はドル買いが優勢となり、午前中に134.54レベルを付けた。このところの一連の米経済指標の強さもあって、5月どころか6月のFOMCまで利上げを続けるとの思惑が広がっており、ドル高基調が続いている。 もっとも今日は米国がプレジデントデーの休場ということもあり、積極的なドル買いにも慎重姿勢が見られた。ユーロドルは先週末のドル高局面で1.0610台を付けた後、1.0690台まで上昇。週明けも1.06台後半で始まった。午前中はドル円と同様にドル買いがやや優勢で1.0673を付けたが、押し目はそこまで。その後はユーロ買いが優勢となった。もっとも1.07手前の売りを崩すだけの勢いが見られず。ユーロ円はドル円の上昇もあって午前中に143.60台まで上昇。その後は調整が入って143.10台を付けている。

 ロンドン市場は、ドル売りが先行も続かず。先週末にドルが売られて引けたあと、週明けもほぼ同水準での取引が続いている。ドル円は東京午後につけた133.96近辺を安値にロンドン序盤には134.37近辺までの反発。その後は134円手前水準へと再び軟化している。ユーロドルは1.0705近辺に高値を小幅更新したが、その後は1.0670台まで小反落。ポンドドルも1.2057近辺まで買われた後は、1.2015付近まで下押しされた。ただ、目立った調整には至らず売買が交錯している。欧州株は買い先行も、次第に売りに押されている。足元ではほぼ先週末終値水準を巡る取引に落ち着いてきている。クロス円はドル円とともに振幅。ユーロ円は東京午後につけた143.19近辺の安値から、ロンドン序盤には143.60付近まで反発。しかし、上値も重く143円台前半に押し戻されている。ポンド円も161.75近辺まで買われたあとは161.18近辺まで反落。欧州株動向をにらんで振幅している。このあとのNY市場はプレジデンツデーの祝日のため米株式および債券市場が休場となる。この日は目立った経済統計発表もなく、全般に模様眺めとなっている。

NY市場は、プレジデンツデーのため休場。

(21日)
 東京市場は、落ち着いた値動き。ドル円は午前中に一時134.15付近まで弱含んだあと、米10年債利回りの上昇を受けて134円台半ばまで上昇するなど、方向性の定まらない動きとなった。正午ごろに134.50付近の高値をつけたあと、午後は手掛かり難のなかで伸び悩み134円台前半での小動きとなった。ユーロ円は序盤に143.59付近まで上昇したが、昼ごろには143.17付近まで軟化。午後には上下動が一服して前日NY終値付近に戻した。ユーロドルは下げ一服。午前にユーロ売りドル買いが優勢となると、一時1.0662付近まで弱含んだ。しかし、午後は下げ渋り、この日の安値圏で小動きとなった。

 ロンドン市場は、ポンドが急伸している。この日発表された欧州や英国のPMI速報値で、欧州は製造業が悪化、非製造業が改善とまちまちだったのに対して、英国ではいずれも改善する強い内容だったことがポンド買いにつながった。それまでは米債利回りの上昇を受けてドル買いが先行、ドル円は134円台前半から134.85近辺へ、ユーロドルは1.06台半ば、ポンドドルは1.20付近へと上値重く推移した。一連のPMIでは、まずフランスが製造業が冴えないものの非製造業、総合指数の改善を受けてユーロが買われた。ユーロドルは一時1.0689近辺、ユーロ円は143.99近辺まで上昇。しかし、ドイツやユーロ圏PMIでも同傾向の内容となるとユーロが反落、ユーロドルは1.0640台、ユーロ円は143.50割れへと反落。ポンドドルも1.20台割れへと連れ安になった。英PMI速報値は製造業、非製造業がいずれも改善をみせ、市場は一気にポンド買いに走った。ポンドドルは1.20台割れから1.2114近辺へ、ポンド円は161.50付近から162.90付近へ急伸した。対ユーロでもポンドが買われている。ユーロドルは1.0560挟みの振幅、ドル円は134円台半ばから後半で売買が交錯している。独ZEW景況感は改善したが、現況指数は引き続き低水準でユーロ相場は反応薄だった。

 NY市場では、米株が下落しリスク回避のドル買いが広がった。米株式市場では主要3指数がいずれも2%安の大幅下落となった。米利上げ期待が引き続き市場心理を圧迫している。先週発表された米インフレ指標や小売売上高を受けて、市場は予想以上のFRBの利上げや高金利長期化への懸念を強めている。市場からは「今週のデータも市場にとって厄介な問題を明確にする可能性がある」との指摘も出ている。短期金融市場では、FRBがターミナルレート(最終到達点)を5.25-5.50%まで引き上げるとの見通しを織り込んでいる。明日はFOMC議事録が公表される。ドル円は一時135円台乗せ、ユーロドルは上値重く1.06台半ばでの推移。ただ、ユーロドルは1.06台前半では底堅さもみられた。PMIでのサービス業の強さからコアインフレの高止まりが警戒されたようだ。一方、ポンドドルは買いが優勢となっており、1.21台を回復している。この日発表の2月調査分の英PMIが予想外の強さを見せたことから、ポンド買いが膨らんだ。
 
(22日)
 東京市場は、ドル高調整が入った。ドル円は135円台の重さが嫌気され、午前中に134.50台まで反落した。明日の東京市場が休場となるためポジション調整が入った格好。しかし、調整一巡後は午後にかけて買戻しが入り135円手前水準へと戻した。今晩の米FOMC議事録次第ではドル高が強まる可能性があり、ドル高の調整は盛り上がらず。一方135円台の買いにも慎重。ユーロドルは1.06台半ばで小動き。朝からのレンジは18ポイントにとどまっている。ユーロ円はドル円の調整局面で143円台半ば割れも、その後買い戻しが入り朝の水準である143.80付近へ戻した。午前10時の金融政策会合結果発表で0.5%の利上げを決めたNZドルは、発表後の声明でインフレ対応が強調されたこともあり、少し買いが入ったが、想定内の内容でもあり動きは限定的。午前9時半の第4四半期賃金指数が前年比で市場予想ほど伸びなかった豪ドルは、0.6860台から0.6830台へ急落後、いったんも共水準に戻したが、上値が重くなり、午後に0.6830割れを付けている。

 ロンドン市場は、ややドル買いが優勢。ポンドドルは前日にの幅上昇に調整売りが入った面が指摘される。ポンド相場は昨日発表された2月英PMI速報値が強い内容だったことで買われ、ポンドドルは100ポイント超の大幅上昇となった。きょうは1.21台前半での揉み合いから次第に売りが優勢となり、1.2064近辺まで反落している。ポンドは対円では一時163円台割れ、対ユーロでもポンド売りが先行した。また、NY午後の米FOMC議事録発表を控えて調整含みの面も指摘される。米10年債利回りは3.92%台に低下したあと3.96%台まで上昇と神経質に振幅。ユーロドルは1.0660付近から次第に売られて1.0625付近に安値を広げている。ユーロ円も欧州株の軟調とともに143円台後半から前半へと下落。2月独Ifo景況感指数は91.1と前回の90.1から改善したが、市場予想とほぼ一致しており、発表時にユーロ相場の反応は乏しかった。ドル円は134.60付近から135円付近での振幅と、東京市場からのレンジ内にとどまっている。

 NY市場は、ドル買いが優勢。午後に公表されたFOMC議事録を受けて為替市場は一旦売買が交錯したものの、次第にドル買いが優勢になった。議事録では数名の委員が50bp利上げが好ましいまたは支持できると言及していたことが明らかになった一方で、ほぼ全員が25bpの利上げを支持したことも明らかになった。事前に想定された範囲でもあり、現在の状況よりもタカ派な印象はない。このところ市場に広がっているタカ派な雰囲気は前回のFOMC後に発表された米経済指標の強さによるものであり、前回のFOMCにそれは反映されていない。ただ、イベントを通過したことで改めてドルを買う動きが出ていたようだ。ドル円は一時134.40近辺まで下落していたが、再び135円をうかがう展開。ユーロドルは下値模索が続いており、1.06台割れを試す動き。ポンドドルも戻り売りに押されて1.20台半ばまで下落。

(23日)
 東京市場は天皇誕生日のため休場。

 ロンドン市場は、ドル買いが優勢。前日の米FOMC議事録では大半のメンバーが25bp利上げに賛成したが、数名のメンバーが50bp利上げを支持したことが示されていた。ドル相場は上下動したあと、ドル高に振れた経緯がある。東京不在のアジア市場ではやや調整にドルが売られたが、ロンドン時間に入ると米債利回り上昇とともに再びドルが買われている。ユーロドルは1.0630付近が重くなると、1.06台割れへと下押し。ポンドドルは1.2070台から1.2010台へと下落。ドル円は134円台後半から135円乗せをうかがうジリ高の動き。欧州株や米株先物は反発の動きを示しているが、ドル円の上昇が鈍いことで、ユーロ円は142円台後半、ポンド円は162円台前半へと下押しされている。この日発表された1月ユーロ圏消費者物価指数・確報値は前年比+8.6%、コア前年比+5.3%と速報値から小幅に上方改定された。コア前年比は過去最高水準となった。マン英中銀委員は、さらなる引き締めが必要、転換点はすぐには訪れずと述べた。今年と来年のインフレ持続を懸念した。トルコ中銀は政策金利を50bp引き下げ8.50%とした。市場では100bp利下げ予想が多かったことで、ややリラ買いの動きがみられている。

 NY市場は、ドル買いが続くも総じて様子見だった。朝方発表された米GDP改定値は下方改定されたが、物価関連指標が上方改定されドル買いを誘った。米新規失業保険申請件数が減少、雇用の力強さも示された。ドル円は135円台乗せへと上昇。しかし、勢いはさほどなく135円台を駆け上がる気配まではない中、134円台に伸び悩んでいる。明日に植田次期日銀総裁候補の所信聴取が控えていることもあるようだ。ユーロドルは約7週間ぶりに1.05台へ値を落とした。最近はECB理事よりもFOMC委員の発言のほうがタカ派に聞こえることや、この日の2月のドイツIfo景況感指数が予想を下回ったことなどからユーロドルは上値の重い展開が続く可能性が高いとみられているようだ。ポンドドルは一時1.20台を割り込む場面がみられた。市場からは、英中銀が見せている慎重な政策スタンスは、インフレが英中銀の予想以上に持続した場合、ポンド安を招く可能性があるとの指摘が出ている。英中銀は前回の金融政策委員会(MPC)で、年内にインフレが低下するという楽観的見通しに基づき、利上げサイクルが終了に近いことを示唆した。

(24日)
 東京市場では、ドル円が134円台で神経質に振幅した。注目の植田氏の国会での所信聴取は、現状政策の当面継続を印象付けるハト派姿勢が見られたが、基本的には想定内。YCCについては将来的には修正も、具体的な言及を避けており、うまくかわしたという印象を与える答弁となった。午後に入って内田日銀理事と氷見野前金融庁長官の副総裁候補所信聴取が行われたが、こちらも目立った材料にはならず、現行政策を続ける姿勢を示すものとなった。ドル円は134.06から134.91のレンジで激しく振幅したが、午後には134円台後半に落ち着いた。ユーロ円は142.20付近から142.90台の振幅後、142円台後半に落ち着いた。ユーロドルは1.06付近で20ポイント程度の小動きだった。

  ロンドン市場は、ドル買いが優勢。米債利回り上昇とともにドル買いが先行、ドル円は135円台に再び乗せている。この日の植田日銀総裁候補の国会での所信聴取では、当面の緩和継続姿勢、政府との共同声明の堅持などが示された。波乱なく通過したことで、ドル円相場が動きやすくなった面があるようだ。米10年債利回りが3.90%付近に上昇する動きに、ドル円は135.25近辺まで買われた。ただ、前日高値135.36近辺には届かず。ドル指数は前日レンジ内に高止まりしている。ユーロドルは1.0580近辺まで下げたあとは1.05台後半で揉み合いに。ポンドドルは1.20ちょうど付近でサポートされ1.20台前半での揉み合いとなっている。豪ドル/ドルは上値が重く0.68台割れから0.6778近辺まで下押しも、その後は安値付近での取引が続いている。クロス円はドル円とともに堅調な動き。ユーロ円は142円台後半から143.22近辺まで上昇。ポンド円は162円付近から162.64近辺に高値を伸ばした。ただ、いずれも前日の円安水準には届かず、調整の域をでていない。このあとのNY市場での米PCEデフレータ待ちとなっている。ナーゲル独連銀総裁は、3月以降の追加的な大幅利上げの可能性を排除せずと述べたがユーロ相場は反応薄だった。

 きょうのNY市場はドル買いが加速し、ドル円は136円台半ばまで上げ幅を拡大した。朝方に1月分の米PCEデフレータが発表され、予想を上回るインフレの強さを示した。FRBのタカ派姿勢を裏付ける内容で、為替市場ではドル買いが加速している。PCEデフレータはFRBがインフレ指標として参照。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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