米消費者物価指数の発表控えてドル買い優勢、ユーロ安の面も=ロンドン為替概況
米消費者物価指数の発表控えてドル買い優勢、ユーロ安の面も=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いが優勢。米消費者物価指数の発表を控えて前日の海外市場から引き続きドルが買われている。米10年債利回りは4.06%付近に低下したあとは、4.11%付近へと上昇、前日終値水準を上回っている。ドル買いの動きはユーロドルの下げが主導している。1.0043近辺を高値に、パリティ(1.00)を割り込むと、0.9937近辺まで安値を広げている。ドル円は連れ高となって146.59近辺に高値を伸ばしている。ポンドドルは1.14台が重くなっており、1.1360台から1.1390台での揉み合いに落ち着いている。ドル指数は前日から一段と上昇している。また、ユーロ売りの面も指摘される。ユーロ円は146円台後半から145円台後半へと下落。ユーロポンドは0.88台乗せに買われたあとは、売りに転じて.87台前半に下押しされている。この日公表された最新のECB経済報告では、インフレ抑制のために今後も利上げする必要性が示された。ただ、欧州経済が第3四半期以降、来年初頭まで弱体化することも指摘されていた。エストニアの首相は、ECBは利上げに関して過度な行動を控えるべきだ、と経済状況に対するいら立ちを隠せなかった。
ドル円は146円台半ばでの取引。前日の海外市場で145円台後半から146円台後半へと買われたあと、オセアニアや東京市場では反落。一時146.05レベルをつけた。しかし、146円台割れは免れて、ロンドン時間には再び上昇。146.59近辺までの戻り高値を付けている。米債利回りが上昇、ユーロドルの大幅下落とともにドル買い圧力し下支えされた。
ユーロドルは0.99台半ばでの取引。東京市場でじり高となった後、ロンドン朝方には1.0043近辺まで買われた。しかし、ロンドン勢の本格参加とともに売りに転じている。1.0000の節目し下回ると0.9937近辺まで大きく下げている。ユーロ円は146.70台まで買われたあとは、ユーロドルとともに下落。145.66近辺に安値を広げている。対ポンドでもユーロ売り圧力が継続している。米消費者物価指数の発表を控えてユーロ買い・ドル売りの動きに調整が入る格好となっている。
ポンドドルは1.13台後半での取引。東京午後に1.1413近辺まで買い戻しが入ったあとは、上値を抑えられている。ロンドン朝方と午前中に1.1360台まで下押しされた。上値は1.14台が重くなっている。ドル買いとユーロ売りに挟まれて動きにくくなっている。ポンド円は166.50を挟んだ上下動と方向性に欠けている。ユーロポンドは軟調。0.88台に乗せるとすぐに売りが強まり、安値を0.8732近辺まで広げた。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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