ドル買い優勢、明日の米消費者物価指数を控えて調整=ロンドン為替概況
ドル買い優勢、明日の米消費者物価指数を控えて調整=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いが優勢。先週末の米雇用統計以降、昨日まで連日のドル安となっていたが、明日の米消費者物価指数の発表を控えて、きょうは調整の動きが入っている。株式市場でも欧州株や米株先物が反落している。中国での新型コロナ感染拡大を受けて上海・香港株が下げたことも調整ムードを誘ったようだ。注目の米中間選挙では共和党が早くも下院での勝利を宣言。一方、上院では依然として民主党との勢力が拮抗している。民主党の善戦も伝えられているが、バイデン政権と米議会とのネジレ現象となる公算が高まっているようだ。ドル円は前日のドル売りを受けて安値を145.18近辺まで広げたが、下値は堅く、145.90近辺まで反発した。ただ、145円台からは離れず神経質な振幅を繰り返している。ユーロドルは1.00台後半から前半へと軟化、ユーロ円は146円台後半から前半へと軟化。ポンド売りが目立っており、ポンドドルは1.15台割れから1.14台前半へ、ポンド円は168円付近から166円台半ばまで下落。ポンドは対ユーロでも売られている。豪ドルなどオセアニア通貨も安く、リスク動向に敏感な通貨に弱い動きがみられた。
ドル円は145円台後半での取引。前日NY市場からの売り圧力を受けて、一時145.18近辺まで下押しされた。しかし、下値も堅く、145.90近辺まで反発。その後は145円台での振幅を繰り返している。米10年債利回りは4.15%台から4.10%割れ水準での振幅と方向性に欠けた。ウィリアムズNY連銀総裁は、長期インフレ期待は極めて安定しているとの認識を示していた。
ユーロドルは1.00台半ばでの取引。前日の上昇後は1.00台後半での揉み合いが続いたが、ロンドン時間に入ると調整売りに押されている。一時1.0034レベルまで下押しされた。ユーロ円は146.80近辺が重くなり、欧州株安などとともに146.34近辺まで下押しされている。一方、対ポンドではユーロ買いが入っており、ユーロ相場全体としては底堅さがみられた。
ポンドドルは1.14台半ばでの取引。ロンドン序盤に1.1567近辺まで買われた後は売りが強まっている。安値を1.1419近辺まで広げて、前日NY市場での上昇をほぼ解消した。ポンド円は168円付近から売りが広がり、166.51近辺まで安値を更新。その後も戻りは鈍い。ユーロポンドは0.8720付近での揉み合いを上放れると一時0.8796近辺まで買われた。ポンド独自の悪材料は見当たらないが、豪ドルなどとともにリスク動向に敏感な面が指摘される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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