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ドル円は戻り売りが続く ECB理事会にユーロはネガティブな反応=NY為替概況

今日の為替 

 きょうのドル円は上下動しながらも、調整の流れを続けており、東京時間には一時145円台前半まで下落する場面が見られた。NY時間に入ると、米国債利回りが再び低下し、米株も買い戻しが続く中でドル円は戻り売りが優勢となっている。

 前日はカナダ中銀が予想を下回る利上げに留め、本日は理事会を受けて、市場はECBの積極利上げへの期待を後退させている。来週はFOMCが予定され、0.75%ポイントの利上げが確実視されているが、FRBも今後の利上げペースを緩める可能性に言及してくるのではとの期待が広がっている。

 ただ、ドル高は第1四半期までピークに達しない可能性が高いとの見方も出ている。FRBは今後数カ月間、利上げを継続するとみられ、ドルは最近の下げにもかかわらず、堅調な動きを続けると指摘している。米インフレは依然として高過ぎる水準にあり、FRBは自らの信頼性が危うくなっていることを理解しているため、公式なインフレ指標が一息つくまでは積極利上げを続けるという。

 投資家が利上げ終了を織り込み始める2023年の第1四半期まで、恐らくドルはピークに達しないだろうと予想している。

 ユーロドルはパリティ(1.00ドル)を割り込む動きが見られている。ECBはこの日の理事会で0.75%ポイントの利上げを決定し、中銀預金金利を1.50%まで引き上げた。ただ、ユーロドルはネガティブな反応を見せ、発表直後にパリティ(1.00ドル)を割り込んでいる。

 0.75%ポイントの利上げは予想通りで驚きはなかったものの、以前ほどのタカ派な雰囲気はなかったようだ。ラガルド総裁は会見で、経済活動は第3四半期に著しく減速した可能性が大きいとし、第4四半期と23年第1四半期はさらに減速するとの見方も示した。これらを受けて短期金融市場でも利上げ期待が後退しており、今回の利上げサイクルのターミナルレート(最終着地点)の予想を従来の3.25%から2.75%程度に低下させている。

 ECBの声明からは文言が削除されたものの、ラガルド総裁は今後数回の会合で利上げを実施する意向を示した。タカ派姿勢は堅持し、利上げはしばらく続くものの、これまでのペースでの急速な利上げはないとの見方が広がっている模様。ただ、いまのところ12月の理事会については0.75%ポイントの利上げを見込んでいる。

 ポンドドルは上げが一服しているものの、1.15ドル台をしっかりと維持しており、リバウンド相場の流れを継続している。目先は100日線が控える1.17ドル台半ばの水準を試しに行くか注目される。

 市場は英中銀の11月の利上げ予想を後退させている。スナク新政権が財政健全化に向けた緊縮の道筋を示したことが背景。短期金融市場では11月の利上げ幅は0.75%ポイントを下回る水準で織り込んでいる。トラス前政権が大型減税策を打ち出した1カ月前には最大で2.00%ポイントの利上げを織り込む動きすらあった。

 今回の利上げサイクルのターミナルレート(最終着地点)の予想も後退しており、来年に5%未満でピークに達するとみている。先月には6.25%超までの上昇が見込まれていた。ただ、新政権の金融政策への影響は大きくないものと思われ、11月は依然として0.75%ポイントの利上げが最有力で、引き締めペースは12月から減速するほうが可能性が高いとの見方が多い。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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