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FX/為替「ドル/円、24年前の147.66円を意識した展開に」 外為トゥデイ 2022年10月13日号

マネ育チャンネル 

外為トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2022年10月13日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼12日(水)の為替相場
(1):BOE 先月の介入開始以来最大の国債買い入れ
(2):英8月GDP 予想を下回る
(3):日銀総裁発言
(4):ドル/円 146.97円前後まで上昇
(5):FOMC議事録公表

▼12日(水)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:米9月CPIで高値更新となるか/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

12日(水)の為替相場

期間:12日(水)午前6時10分~13日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):BOE 先月の介入開始以来最大の国債買い入れ

英中銀(BOE)が14日に終了する予定の国債購入について「延長する可能性があると市中銀行に内々に伝えた」と報じられると、英国の金融不安が和らぐとの見方からポンドが上昇。BOEが「国債購入プログラムは予定通り14日に終了する」と表明したことで伸び悩む場面もあったが、その後再び上昇した。BOEが先月の介入開始以来最大の国債買い入れ(45.6億ポンド)を実施したことで英長期金利が低下したため市場に安心感が広がった。

(2):英8月GDP 予想を下回る

英8月国内総生産(GDP)は前月比-0.3%と予想(±0.0%)を下回った。英8月鉱工業生産も前月比-1.8%と予想(-0.1%)を大幅に下回る落ち込みとなった。英8月貿易収支は192.57億ポンドの赤字となり、赤字額は予想(204.50億ポンド)より小さかった。

(3):日銀総裁発言

黒田日銀総裁はワシントンで開催された国際金融協会(IIF)の会合で「日銀は物価安定の目標を達成するために緩和を継続する」「安定した物価上昇は賃金上昇を伴う必要がある」「インフレ見通しには慎重にならなくてはならない」などと発言した。

(4):ドル/円 146.97円前後まで上昇

米9月生産者物価指数(PPI)は前月比+0.4%、前年比+8.5%と予想(+0.2%、+8.4%)を上回った。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPPIは前年比+7.2%だった(予想+7.3%)。これを受け米連邦公開市場委員会(FOMC)が積極的な利上げを継続するとの見方が強まりドルが上昇。その後ドル/円は1998年8月以来、24年ぶりの高値となる146.97円前後まで上昇した。

(5):FOMC議事録公表

米連邦公開市場委員会(FOMC)は9月会合の議事録を公表。「インフレが著しく低下したという証拠はほとんど見られなかった」「至らない代償はやり過ぎる代償を上回る」としてタカ派姿勢を強調した。一方で、「リスク軽減のために引き締めを調整する必要がある」との主張が一部のメンバーから出ていたことも明らかとなった。引き続きタカ派色が強い内容ではあったものの、概ね市場の想定通りとあってドルの反応は小さかった。

12日(水)の株・債券・商品市場

外為注文情報

<外為注文情報はこちら>

【情報提供:外為どっとコム】

  • ※ 「外為注文情報」とは、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況を確認できるツールのことを指します。
  • ※また、高機能チャート(無料)では「取引分析」 を選択することで、チャート上に注文情報の表示が可能です。
  • ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

本日の見通し

ドル/円の見通し:米9月CPIで高値更新となるか

昨日のドル/円は、政府・日銀が9月に円買い介入を実施した水準を上抜けて146円台へと上伸。米9月生産者物価指数(PPI)が予想を上回ったことで、米連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め継続観測が強まった。

一方で、ワシントンでの国際会議に出席した黒田日銀総裁は金融緩和を継続する必要があると明言。改めて日米金融政策の方向性の違いが意識され、24年ぶりに146.97円前後までドル高・円安が進んだ。24年前の8月に付けた高値である147.66円前後の更新も視野に入ってきた。

本日は米9月消費者物価指数(CPI)に市場の注目が集まっている。円買い介入第2弾への警戒感がくすぶる東京市場では上値試しの展開にはなりにくいと見るが、米9月CPIが予想を上回れば海外市場で一気に高値を更新する可能性もありそうだ。なお、もし147.66円前後を上抜ければ、151.55円前後を付けた1990年8月以来32年ぶりの高値となる。

注目の経済指標

注目のイベント

※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

kanda.jpg株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。

マネ育チャンネル:外為どっとコム

執筆者 マネ育チャンネル

執筆者 : マネ育チャンネル|外為どっとコム

マネーを育てよう!をテーマに、外為どっとコム総合研究所に所属する研究員が執筆するオリジナルレポートのほか豪華講師陣の貴重なFXレポート、個人投資家や著名投資家のインタビュー記事など、バラエティ豊かな情報を配信しています。為替トレンドに合わせた特集記事やFX初心者でも安心の学習コンテンツを用意しており、個人投資家の取引技能の向上に寄与すべく活動しています。

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