ドル買い円売りの動き優勢に=東京為替概況
ドル買い円売りの動き優勢に=東京為替概況
先週末は黒田日銀総裁による「1日に2円も3円も動くのは急激な動き」との円安けん制発言をきっかけにドル売り円買いの動きが強まり、141円台半ば近くまで売りが入ったドル円。その後142円台後半まで値を落として週の取引を終えると、週明けは当初ドル売り円買いの動きが広がる形で142円05銭前後で週の取引をスタート。143円近くまで買い戻しが入った後、いったん142円30銭台を付けるなど、不安定な動きとなった。中国・香港市場が中秋節出休場となっており、取引参加者が少なくなっていることも不安定な動きに寄与した。
その後は午後にかけてドル買いの動きが強まった。先週末の米株高の動きを受けて、日経平均を始めアジアの株高が目立ち、リスク選好での円売りが入ったことや、堅調な動きを見せる米10年債利回りの動向、先週末の大きな調整に対する反発などがドル円の支えとなった。
リスク選好の動きの中で資源国通貨買いの動きが目立ち、豪ドル円は朝の96円台後半から98円台まで上昇。2015年以来の高値圏。
ユーロドルは1.00台後半を中心とした値動き。前週末の1.00台前半から一気に1.01台に乗せて始まった後、すぐに1.00台に値を落とし、その後はもみ合いに。週末にウクライナが東部戦線でロシア軍を押し返し、複数の拠点を奪い返したとの報道があり、ユーロ買いが入った面も。その後の東京市場の動きは株高を受けた円売りが主導しており、動きにくくなった。
ユーロ円は144円台半ば前後まで上昇。前週末の143円20銭前後からユーロ買いもあって143円台後半に上昇して始まると、もみ合いを経て、ドル円の上昇を支えに上値を試す展開に。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。