ドル円が141円台後半に高値伸ばす、日銀と各国中銀のスタンスの差を意識も=ロンドン為替概況
ドル円が141円台後半に高値伸ばす、日銀と各国中銀のスタンスの差を意識も=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル円が141円台後半に高値を伸ばしている。東京朝方に140.25近辺に下押しされたあとは、終始堅調な動き。東京午後の豪中銀の利上げ発表後、米債利回りの上昇とともに141円台に乗せた。ロンドン時間に入ると欧州株や米株先物の反発の動きもあってクロス円とともに一段と上昇、高値を141.86近辺に伸ばしている。その後も141円台後半に高止まりしている。市場では豪中銀をはじめとして、明日のカナダ中銀、8日のECBなど主要中銀の大幅利上げの動きが想定されるなかで、頑として動かない日銀との対比が意識されたか。円売りが進行するなかで、ユーロ円は一時141円台乗せ、ポンド円は164円台乗せまで上伸。豪ドル円は96円台乗せと比較的値動きは限定的。対ドルではポンドドルが1.15台半ばから1.16台乗せでの振幅となる一方、ユーロドルは0.9986近辺まで買われたあとは0.9920台へと安値を広げる不安定な振幅だった。対ユーロでポンドが買われている。きょう就任するトラス英新首相のエネルギー支援策が好感された面が指摘される。1300億ポンド規模でエネルギー料金を凍結する計画と報じられている。
ドル円は141円台後半での取引。東京午前につけた140.25近辺を安値に、その後は買い一色の値動き。東京午後に141円台をつけたあともロンドン市場で買われ、高値を141.86レベルに伸ばした。その後の下げは141.50台までと底堅く推移している。特段の円売り材料は出ていないが、豪中銀利上げをきっかけに日銀と主要中銀のスタンスの差が改めて意識された面もありそうだ。
ユーロドルは0.99台前半での取引。序盤に0.9986近辺まで買われたあとは、0.9922近辺に安値を広げている。ユーロ円はドル円とともに買われて、140円台乗せから141.42近辺に高値を伸ばした。その後はユーロドルの反落で140円台後半へと上昇一服。対ポンドでのユーロ売りが上値を抑えた面もあった。7月独製造業受注は前月比、前年比ともに予想以上の落ち込みとなったが、発表時には特段の反応を見せなかった。前日急騰した欧州天然ガス先物の上昇が一服したことが、序盤のユーロ買いにつながったもよう。
ポンドドルは1.15台後半での取引。ロンドン朝方に1.1609近辺、その後1.1550近辺と上下動した。ユーロドルと比較すると下値がしっかりとしている。ポンド円は162円台から164.54近辺まで買われた。その後は164円付近までの浅い調整売りにとどまっている。ユーロポンドは0.86台前半から0.8560台まで軟化。市場ではきょう就任するトラス英新首相のエネルギー支援策が好感された面が指摘された。1300億ポンド規模でエネルギー料金を凍結する計画と報じられている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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