ユーロが反落、景気後退不安は払しょくされず ドル円135円台半ば=ロンドン為替概況
ユーロが反落、景気後退不安は払しょくされず ドル円135円台半ば=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ユーロが反落している。対ドルでは1.0234レベルまで高値を伸ばしたが、その後は売りに押されている。1.0122近辺に安値を広げ、前日パウエルFRB議長会見後の上昇を戻した。ユーロ円はロンドン朝方に138.50付近に上昇する場面があったが、その後は137.30付近へと一段安。対ポンドでもユーロは軟調。ドイツ消費者物価指数速報値の発表を前に一連の各州ごとの数字が発表されたが、前回からの高安はあるものの依然として前年比7-8%の高インフレが続いている。7月ユーロ圏景況感は99.0と2021年2月以来の低水準で、予想以上に落ち込んだ。ドイツ経済相がガス料金引き上げに言及するなど、欧州景気先行きに不透明感は払しょくされていない。その他主要通貨はややユーロドル下落がドル買い戻しに作用したものの、米GDP速報値の結果待ちとなっており、値動きは限定的。ドル円は135円台半ばを挟んだもみ合い。ポンドドルは1.21台後半から前半へ、ポンド円は165円付近から164円台前半へと軟化、ユーロにつれ安となっていた。
ドル円は135円台半ばでの取引。東京午前に135.11レベルまで安値を更新したあとは下げ一服。ロンドン朝方には135.80付近まで上昇。その後は135.50レベルを挟んだもみ合いが続いている。米10年債利回りはロンドン朝方に2.82%付近まで上昇も、その後は2.79%と前日終値付近で推移している。米債利回り動向とドル円の値動きの連動性が高かった。このあとの第2四半期米GDP速報値、米中首脳会談待ちとなっている。
ユーロドルは1.01台前半での取引。ロンドン朝方に1.0234レベルまで高値を伸ばした後は上値が重い展開に。1.02付近での揉み合いを下放れると1.0120台まで反落。前日のパウエル議長会見を受けた上昇を戻した。ユーロ円は138.50付近で上値を抑えられると、137.28近辺まで安値を広げた。対ポンドでもユーロ売りとなった。ユーロ圏景況感が2021年2月以来の100割れと落ち込んだ。市場には欧州の景気後退への警戒感が根強いようだ。
ポンドドルは1.21台前半での取引。ロンドン序盤に1.2191近辺に高値を伸ばした後は売りに転じている。ユーロドルの下落をにらみつつ1.2109近辺まで下押しされた。ポンド円は165円台に乗せる動きを見せた後は売りに転じた。足元では安値を164.19近辺まで広げている。ユーロ安につれたほか、米GDP発表前のポジション調整も入ったようだ。対ユーロでは堅調に推移している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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