ユーロが売られる、ウクライナ戦争の拡大やロシア産ガスの供給不安で=ロンドン為替概況
ユーロが売られる、ウクライナ戦争の拡大やロシア産ガスの供給不安で=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ユーロが売られている。あすのECB理事会を控えて利上げ幅に関心が集まるなか、ユーロドルは序盤に高値を1.0273レベルまで伸ばした。市場では0.25%と0.50%の利上げ幅の観測が拮抗している状況。その後、やや上値が抑えられるなかで、露外相が、ウクライナ特別作戦の地域をドンバス地方のみならずその他地域へと拡大したと発言。ロシア産ガス供給への不安も加わってユーロ売りが強まった。ユーロドルは一時1.0174レベルまで下落。欧州株や米株先物・時間外取引も下げに転じる動きがみられた。リスク警戒感が広がるなかで、ユーロ円も141円台半ばから140.60付近まで下落。ユーロポンドは序盤の上昇を消した。ポンドは連れ安となり、対ドルでは1.20台割れから1.1965近辺へ、対円では166円台前半から165.40付近まで下落した。この日発表された英消費者物価指数は前年比+9.4%と一段と上昇加速したが、ポンドは売り反応を示していた。そのなかで、ドル円は138.20付近での揉み合いを続けており、ほとんど反応していない。
ドル円は138円台前半での取引。ロンドン時間入ってからも138.20付近での揉み合いが続いている。あすの日銀やECB理事会での金融政策発表を控えて動きにくくなっている状況。欧州株や米株先物・時間外取引は買い先行も、売りに転じる動き。米債利回りは低下と、リスク警戒の動きが優勢になっているが、ドル円はほとんど反応していない。
ユーロドルは1.02近辺での取引。序盤に1.0273レベルまで高値を伸ばしたあとは、上値を抑えられている。1.0250割れ辺りから急速に売りが強まり、一時1.0174レベルまで下落。その後は1.02付近へ下げ渋っている。ユーロ円も朝方に141.93レベルの高値をつけたあとは、売りが強まり140.62レベルまで急落。その後は141円付近へと下げ渋り。対ポンドでは上に往って来い。ウクライナ戦争の拡大懸念、ロシア産ガス供給不安などロシアをめぐるネガティブな報道が重石に。
ポンドドルは1.19台後半での取引。東京市場で1.2038レベルの高値を付けた後は上値重く推移。ロンドン時間にはユーロドルの下落とともに1.1965レベルまで一時下げた。ポンド円は166円台前半から売りの押されて165.40付近の安値を広げた。ユーロポンドは序盤に0.8540近辺まで上昇、その後は0.85ちょうど付近まで下落と上に往って来い。この日発表された英消費者物価指数は前年比+9.4%と一段と上昇加速したが、ポンドは売り反応。コア前年比が+5.8%と前回から若干低下したことに反応したもよう。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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