円高の動きは一服、欧州株が堅調で ドル円１３４円台後半＝ロンドン為替概況

円高の動きは一服、欧州株が堅調で　ドル円１３４円台後半＝ロンドン為替概況

　ロンドン市場は、円高の動きが一服している。このあとのＮＹ市場がジューンティーンス（奴隷解放記念日）振替休日のため休場となる。主要経済統計発表や米債動向などの手がかりに欠けており、動きにくい状況のなか、欧州株や米株先物の堅調な動きがドル円、クロス円の下支えとなっている。ドル円はロンドン朝方に134.50付近まで軟化したあとは、134円台後半でじり高に。ユーロ円は141.50付近から142円台乗せへと反発しており、東京午後からは下に往って来いとなっている。ポンド円も164.50付近から165.40付近での振幅。ユーロ対ポンド相場は0.86挟みに高止まり。センテノ・ポルトガル中銀総裁は政策正常化は段階的に行うと述べた。カザークス・ラトビア中銀総裁は、市場のボラティリティーに冷静に対応するとした。ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁は、政策当局は中期インフレ目標を重視し続ける必要とし、市場の断片化のリスクを指摘した。いずれもそれほどタカ派に傾いてはいない印象だった。

　ドル円は134円台後半での取引。東京朝方に135.44レベルまで買われたあとは、上値重く推移している。ロンドン序盤には134.54レベルまで下押しされた。しかし、欧州株や米株先物が堅調に推移するなかで、リスク警戒が後退。クロス円とともに反発して134.90付近へと下げ渋っている。ＮＹ市場が休場となりことで、米債動向からの手がかりに欠けており、株式市場をにらむ展開になっている。

　ユーロドルは1.05台前半での取引。東京市場でじり高となったあと、ロンドン序盤には1.0546レベルまで一段高となった。その後は1.05台前半で高止まりしている。ユーロ円は東京午後につけた142.22レベルを高値に、ロンドン序盤には141.50近辺まで下落。その後は欧州株高とともに142円近辺へと再び買われている。５月ユーロ圏生産者物価指数は前月比＋１．６％、前年比＋３３．６％と高水準だったが、ユーロ相場は反応薄だった。

　ポンドドルは1.22台半ばでの取引。東京市場で1.22付近からじり高となったあと、ロンドン序盤には1.2262レベルまで高値を伸ばした。先週末の下げからの調整の動き。ポンド円は164.50近辺でサポートされたあとは165.40付近へと反発している。ただ、東京市場からのレンジ内での上下動にとどまっており、方向性は希薄。ユーロポンドは東京午後に0.8610近辺まで買われたあとは、上昇一服。0.8580台へと小反落している。

minkabu PRESS編集部 松木秀明