クアルコムが決算受け下落 新分野が予想下回る=米国株個別
半導体のクアルコム<QCOM>が下落。株価は一旦プラスに浮上したものの、再び下げに転じている。前日引け後に10-12月期決算(第1四半期)を発表しており、1株利益、売上高とも予想を上回った。第2四半期のガイダンスも公表しており、1株利益、売上高とも予想を上回る見通しを示している。
ただ、株価は冴えない反応。自動車用チップ、IoT、高周波部品など、新分野のカテゴリーが予想を下回る結果となったことが嫌気されている模様。また、サプライチェーン問題も旺盛な携帯電話の需要を生かす妨げとなっている。
同社のアマンCEOは、「依然として供給よりも需要の方が多く、もっと供給があれば良いのだが」と述べていた。
アナリストからは、「携帯電話端末とライセンスの大幅拡大により、供給の弱さを若干相殺する以上の効果はあった。付随事業の新分野の弱さは唯一の細かい指摘で、全体的には同社の製品ポートフォリオは受け入れざるを得ないくらい優れている」との評価も聞かれた。
市場は同社に対して、かなりハードルを高くしている模様。
(10-12月・第1四半期)
・1株利益(調整後):3.23ドル(予想:3.00ドル)
・売上高:107.0億ドル(予想:104.4億ドル)
QTC:88.5億ドル(予想:86.4億ドル)
QTL:18.2億ドル(予想:17.1億ドル)
携帯:59.8億ドル(予想:56.0億ドル)
RFフロントエンド:11.3億ドル(予想:12.8億ドル)
オートモーティブ:2.56億ドル(予想:2.77億ドル)
IoT:14.8億ドル(予想:15.7億ドル)
(1-3月・第2四半期見通し)
・1株利益(調整後):2.80~3.00ドル(予想:2.48ドル)
・売上高:102~110億ドル(予想:95.9億ドル)
QTC:87~93億ドル(予想:79.7億ドル)
QTL:14.5~16.5億ドル(予想:15.8億ドル)
(NY時間09:47)
クアルコム<QCOM> 184.34(-3.87 -2.05%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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