FX「ドル/円113円台へ急伸、過熱感も」 外為トゥデイ 2021年10月12日号
目次
▼11日(月)の為替相場
(1):日本株がプラス圏へ 円売り優勢
(2):ECBメンバーのインフレ見解
(3):NY原油 約7年ぶりに82ドル台へ上昇
11日(月)の為替相場
期間:11日(月)午前7時00分~12日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日本株がプラス圏へ 円売り優勢
小安く始まった日本株がプラス圏に浮上。岸田首相が前日のテレビ番組で金融所得課税の強化について「当面は触ることは考えていない」と明らかにした事が好感されたとの見方も出ていた。株高を受けて円は売り優勢となった。
(2):ECBメンバーのインフレ見解
欧州中銀(ECB)のレーン専務理事(兼チーフエコノミスト)は「最近の物価上昇に反応して労働者の賃金が単発的に上昇しても持続的なインフレ高進の兆候とはならないだろう」などと発言。一方、ECBメンバーのクノット・オランダ中銀総裁は「ECBの金融政策引き締めにつながり得るインフレリスクを過小評価しないよう、投資家は慎重になるべきだ」との見解を示した。
(3):NY原油 約7年ぶりに82ドル台へ上昇
原油高によるインフレ懸念などから米国株が下落に転じるとクロス円が上げ幅を縮小。NY原油先物(WTI)は約7年ぶりに、一時82ドル台に上昇した。113.41円前後まで上昇して2018年12月以来の高値を付けていたドル/円も小幅に反落したが、株安によるリスク回避のドル買いも入り下げ渋った。なお、米債市場はコロンブスデーの祝日のため休場だった。
11日(月)の株・債券・商品市場
外為注文情報
【情報提供:外為どっとコム】
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本日の見通し
ドル/円の見通し:売り買い交錯でやや不安定な値動き
昨日のドル/円は約2年10カ月ぶりに113円台へと上昇。米国が祝日で薄商いの中、強い上値抵抗と見られていた112.40円前後を上抜けた事で上昇に弾みが付いた。取引レンジは112.18円前後から113.42円前後で、一日の値幅としては今年最大を記録した。金融政策の正常化期待でドルが買われやすい一方、原油などエネルギー価格の高騰が円売り材料として意識されやすい流れを踏まえると、ドル/円の上昇トレンドは当面続く公算が大きいだろう。
ただ、20日移動平均線からの上方乖離が2%を超えた他、日足RSI(相対力指数)は短期・中期ともに70%超となっており、足元の上昇ピッチはややオーバーペースと考えられる。112円台後半までのスピード調整があってもおかしくないところだろう。
本日のドル/円はトレンドフォローの買いと戻り売りが交錯する格好でやや不安定な値動きとなる可能性もありそうだ。
注目の経済指標
注目のイベント
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