【これからの見通し】ドル高基調継続か
ドル円がロンドン市場に入って昨日海外市場の高値に並ぶ107円15銭前後を付けるなど、ドル高基調が継続している。米インフレ期待が高まる中で、米長期債利回りが高止まり傾向にあり、ドルの支えに。
日経平均が大きく値を落とし、中国上海総合、香港ハンセン指数なども大幅安となるなど、アジアの株安が進む中で、リスク警戒のドル買いが出ている面も。
こうした中、市場が注目しているのが今晩のパウエルFRB議長による講演。上昇する米長期債利回りについてFRBは静観する姿勢を示しているが、今回そうした姿勢についての言及があるかどうかが注目される。静観姿勢を継続するようだと米長期債利回りの上昇に弾みがつく可能性があり、この場合ドル高がもう一段進む可能性も。
もう一つの大きな注目がOPECプラス(OPEC加盟国とロシアなど非OPEC加盟国の会合)。3月末までとなっている現在の協調減産について、4月からは日量50万バレル程度の減産縮小が当初見込まれていたが、昨日関係者筋情報として減産縮小の先送り見通しが報じられた。実際に先送りとなった場合、NYg円湯の上昇につながると期待されており、資源国通貨は東京市場でしっかりの展開が見られた。こうした流れが続くかどうか、OPECプラスの結果を確認したいところ。
MINKABU PRESS 山岡和雅

執筆者 : MINKABU PRESS
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