ユーロドルは年初の高値を目指しそうな気配 ただ、ECBは長期金利上昇に神経質=NY為替
きょうのユーロドルは買いが優勢となっており、一時1.2240ドル付近まで上昇する場面もみられた。ロンドン時間に2月調査分のユーロ圏景況感指数が発表になっていたが、93.4と昨年3月以来の水準に上昇し、予想も上回っていた。ただ、パンデミック前の水準はまだ10ポイント超下回っている。直近発表になっているドイツの景況感指標からも、封鎖措置導入にもかかわらず、ユーロ圏の企業センチメントはサービス業は低下が見られているものの、製造業は悪くはない。
ユーロドルは1月高値の1.2190ドルを突破し、1.22ドル台を回復している。年初につけた1.2350ドル水準を再び目さしそうな雰囲気も見られている。
ただ、ECBはFRBと異なり、直近の長期金利の急ピッチな上昇に神経質になっている模様。本日はECBのチーフエコノミストのレーン理事の発言が伝わっていたが、「ECBはユーロ圏の金融環境を注視しており、不適切な緊張を防ぐために柔軟に債券購入を行う」と述べていた。市場ではECBはこのところの長期金利上昇を看過しないとの見方が広がっており、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の期間延長や日々の購入量増額など、PEPPを使って何らかの対応を取る可能性が指摘されている。きょうのレーン理事の発言はその見方を裏付ける内容ではあった。
EUR/USD 1.2225 EUR/JPY 129.92 EUR/GBP 0.8662
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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