【米大統領選】バイデン氏が優勢のまま逃げ切るのか 3つのシナリオ~その1

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 いよいよ11月3日火曜日に、米大統領選が行われます。同時に上院の約1/3、下院の全議席、、複数の州知事選が実施されます。
日本でも関心のかなり高い大統領選は、バイデン前副大統領が事前の世論調査で優位を保っています。
ただ、前回も世論調査で優位とみられ、一部メディアでは楽勝見通しまであった民主党のクリントン候補が敗れ、劣勢といわれたトランプ候補が勝利したこともあり、まだまだ分からないという見方も根強いです。

 ただ、今回は2016年と比べても民主党のリードが大きいです。各種世論調査結果をまとめた米国の著名な選挙関連サイト「リアル・クリア・ポリティクス(RCP)」によると、30日時点での両者の支持率はバイデン氏が51.1%、トランプ氏が43.7%となっており、バイデン氏が7.4%ポイントのリードとなっています。
 これは2016年のクリントン氏とトランプ氏との直前の支持率の差である2.9%ポイントを大きく超えるものです。2016年の選挙でトランプ候補が勝利したことについて、世論調査結果に反して大逆転という論調も見られますが、実際の選挙結果は2.1%ポイントの差でクリントン氏が得票数で上回っており、世論調査との乖離はわずか0.8%と、完全に誤差の範囲でした。なお、得票数の差=勝敗とならないのは選挙制度の関係です。
 そう考えるとバイデン陣営がかなり有利と考えられます。また、今回に関してはここにきて新型コロナウイルスの感染拡大が広がるなど、現職に対する不満がたまりやすい地合い見られること、同時に行われる上院選、下院選でも民主党が票を伸ばす見通しが広がっており、党勢自体が追い風となっていることなどから、バイデン氏の優勢という見方が基本となりそうです。

 ただ、バイデン氏が勝利した場合でもその勝ち方によって相場への影響が変わってくると思われます。煤煙氏の勝利を3つのシナリオの一つ目として影響を考えてみましょう。

 現在最も可能性が高いと考えられている状況は、バイデン氏が大統領選を勝利した上で、現在共和党が多数派を占める上院で民主党が逆転し、現在民主党が多数派を占める下院も、民主党が多数派を維持する形で、ホワイトハウス、両議会の3つともを民主党が占める「トリプルブルー」(青は民主党のシンボルカラーです)が生じるという結果です。

 下院に関しては事前世論調査動向を見る限り民主党が多数派を維持する可能性がかなり高いといえます。下院の定数は435議席、過半数は218議席となります。任期は二年で全議席が改選され、小選挙区制度で議席を争います。事前世論調査動向ではそのうち214の選挙区で民主党が安定的なリードを保っています。一方共和党が安定的なリードを示す選挙区は182にとどまっています。39議席が世論調査の差が限定的な激戦区です。民主党としてはこの39議席のうち4議席を抑えれば多数派となります。世論調査で小幅でも民主党がリードしている選挙区が39のうち19ありますから、ほぼ民主党の勝ちという状況です。

 上院は激戦が見込まれています。上院の任期は6年で2年ごとに約1/3が改選となります。今回は35議席が改選となります。現在共和党が53議席、民主党が47議席(民主系無所属含む)と、共和党が多数派となっている上院ですが、改選議席数は共和党の方が多く、23議席が共和党、12議席が民主党となっています。非改選は共和党が30、民主党が35です。民主党としては現有議席に加えて、23議席中4議席奪うことができると過半数を確保します。実際、RCPの見通しでは51対49で民主党が過半数を確保するという見通しになっています。ただ、支持率の差がそれほどない州が9つあり、状況はかなり不透明です。

 トリプルブルーが実現した場合、民主党が現在打ち出している大規模な追加経済対策の実現可能性が高まります。環境や医療などの分野での公共投資の拡大も期待され、米株を支える可能性がります。バイデン氏の公約である企業減税の廃止や富裕層向けの増税は株価にとってマイナス要因ですが、経済対策期待で相殺されることを考えると、比較的落ち着いた相場展開が見込まれます。事前世論調査動向からかなり可能性が高いシナリオと考えられており、事前の織り込みも進んでいると思われます。

 一方、上院で民主党が多数派を取り切れず、2018年の中間選挙後のように上下両院でねじれが生じると、予算を含め成立までに調整がかなりかかります。この点が懸念されると、例えバイデン候補が勝ったとしても、トリプルブルーとなったときに比べて若干リスク警戒の円買いが強まると見込まれます。

MINKABU PRESS 山岡和雅

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執筆者 : MINKABU PRESS

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