ドル円が今年の高値を更新、ポンドは英物価統計めぐり上下動=ロンドン為替概況
ドル円が今年の高値を更新、ポンドは英物価統計めぐり上下動=ロンドン為替概況
19日のロンドン市場は、リスク警戒感が後退している。ドル円は110.37レベルと今年の高値を更新している。欧州株や米株先物が上昇しており、前日のアップルショックからの早い立ち直りが好感されているようだ。クロス円も全般に高値を伸ばす動きとなっている。ユーロ円は119円台乗せ、ポンド円は143円台乗せ、豪ドル円は73円台後半へと上昇。ただ、ポンド相場に関しては英物価指標の発表をめぐって神経質な上下動がみられた。発表前はリスク選好の動きとともに買いが先行したが、発表を目前に反落。1月の英消費者物価指数は前年比+1.8%と予想以上の伸びを示した。一時ポンド買いに。しかし、ポンドドルはドル高圧力に押されて下落。ポンド円はドル円とともに上昇とまちまちだった。ポンドドルは1.30を挟んで振幅し、一時1.2974レベルまで安値を広げる場面があった。
ドル円は110円台前半での取引。東京市場で110円近辺に買われた流れを受けて、ロンドン市場でも一段高となった。欧州株や米株先物が上昇しており、前日のアップルショックからの早い立ち直りが好感された形。ドル円は110円台で目立った調整もなくじり高となり、高値を110.37レベルに更新。昨年5月22日以来のドル高・円安水準となっている。株高のなかで、米債利回りは低下しており、米債への買い需要も観測されている。
ユーロドルは1.08近辺での取引。前日の海外市場での下落のあとで、やや買い戻しが入っている。ロンドン市場では1.0790レベルがサポートされており、一時1.0808レベルまで小高く推移している。ユーロ円は堅調。118.80近辺から119円台に乗せると119.22レベルに高値を更新した。欧州株や米株先物が堅調に推移しており、ドル円とともに円売り圧力を受けている。
ポンドドルは1.29台後半での取引。この日は神経質に振幅している。序盤にユーロドルとともに買いが先行したが、英物価統計の発表を控えて売りに押される場面があった。1月の英消費者物価指数は前年比+1.8%と前回の+1.3%から大幅に上昇した。当初は買いの反応が広がり高値を1.3023レベルまで広げたが、すぐに売りが入り安値を1.2974レベルに更新。方向性に欠ける上下動となっている。ポンド円は円安圧力が優勢で143円近辺から143.52レベルまで高値を伸ばした。ただ、上値も重く143円台前半で揉み合っている。
MINKABU PRESS 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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