合意期待でポンドが連日の大幅高、米中協議への期待も後押し=ロンドン為替概況
合意期待でポンドが連日の大幅高、米中協議への期待も後押し=ロンドン為替概況
11日のロンドン市場は、ポンドが連日の大幅高となっている。トゥスクEU大統領は英国の提案について苦言を呈し、本日中に再び提案がなければEUサミットでのチャンスは無いと述べた。しかし、昨日の英首相とアイルランド首相との会談で、合意できるシグナルを受け取った、わずかなチャンスでも使うべきだ、と期待をつなぐ発言があった。ポンドは乱高下しながらも前日から一段高となっている。さらに、きょうのバークレイ英離脱担当相とバルニエEU首席交渉官の話し合いが、建設的だったと報じられ、EU報道官からは、我々は合意に向けて作業している、為せば成る、と前向きな発言も。ポンドドルは1.24近辺から1.25台後半へ、ポンド円は134円近辺から136円台へと大幅高になっている。その他主要通貨でも円売りの動きが波及し、ドル円は108円台前半、ユーロ円は119円台半ばへと上昇。ユーロドルは1.10台前半で高値を伸ばしている。きょうは米中閣僚級通商協議の2日目を迎える。部分合意にせよ、進展が期待されており、欧州株や米株先物が大幅に買われている。総じてリスク選好ムードが広がった。
ドル円は108円台前半での取引。東京午後の108円付近での揉み合いを上放れした。欧州株や米株先物が上げ幅を拡大するなかで、東京午前の高値を上回ると108.29レベルまで上昇している。9月-10月を通じて108.50の手前で上昇を止められた経緯があり、上値抵抗水準となっている。きょうは米中閣僚級通商協議の2日目となっている。NY午後にはトランプ米大統領と劉・中国副首相の会談が予定されている。
ユーロドルは1.10台前半での取引。序盤に1.1001レベルまで下押しされたあとは、上昇に転じた。ポンドドルが前日に続いて急伸しており、ユーロドルも連れ高となった。高値を1.1040レベルに伸ばしている。ユーロ円は118.73レベルまで下げた後、買いが優勢となった。高値を119.50近辺へと伸ばしている。欧州株や米株先物が大幅高となり、リスク選好的な円売り圧力が広がっている。EU離脱合意に向けた期待からポンド円が大幅高となり、ユーロ円は連れ高となった。米中協議への期待も継続している。
ポンドドルは1.25台後半での取引。前日の大幅上昇のあと、今日のロンドン市場では激しく振幅したが、再び高値を伸ばす強い展開になっている。トゥスクEU大統領は英国の提案について苦言を呈し、本日中に再び提案がなければEUサミットでのチャンスは無いと述べた。しかし、昨日の英首相とアイルランド首相との会談で、合意できるシグナルを受け取った、わずかなチャンスでも使うべきだ、と期待をつなぐ発言があった。ポンドは乱高下しながらも前日から一段高となっている。さらに、きょうのバークレイ英離脱担当相とバルニエEU首席交渉官の話し合いが、建設的だったと報じられ、EU報道官からは、我々は合意に向けて作業している、為せば成る、と前向きな発言も。ポンドドルは1.24近辺から1.2589レベルまで、ポンド円は134円近辺から136.31レベルまで大幅高となった。
MINKABU PRESS 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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